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人生

一山越えて

一級河川重信川上流のヒノキ林に囲まれた目的地は、ひんやりとしたそよ風が吹いていた、目を下にやると清らかな流れが水音を聞かせる。

一山越えて、難所を越えて、役所とのせめぎ合いが懐かしい、進入道路には青い小石が敷かれ、建屋予定の敷地は白い縄に囲われていた。

ご主人様と幾度打ち合わせをしたことだろう、建築会社と設計事務所さらに銀行、役所との難問を乗り越えた土地が静かに建前の槌音を待っていた。

もうダメか、一度は建築会社が匙を投げた程の難事業、当初から施主を励まし続けて来たがようやくその時を迎えた。

一般的には「何 ?   ええっ   !  うそ !   ほんと   ?」私的には、幽玄峡の御殿  !  一度は住んでみたい   ? ある人の評は「・・?」人それぞれだから良いのです。

10分ほどいて車の向きを変えて広い坂道を下った、すれ違う車両の数も限られた山村の風景、人間は、たまにこのような峰に囲まれた村を訪ねるのも心和ませる。

命の洗濯 !  人種のるつぼからの逃避もあって然るべき、私は喧騒の中にいてそう思った、たかだかこの人生じゃないか、ひとの一生は。

大きな世界を見つめる人がいて、小さな社会でその幸せを噛みしめる人がいる、できることなら私は今気がついた世界を眺めてみたい、そこは危険な殺伐とした世界かも  ?

遠くに高波が見えて、まだ危なくないと安心する人がいる、その一方でもうすぐ来るから危険だ逃げよと構える人がいる、人生の別れ道、経験と言う名の世渡り上手、貴方はどちら ?

高波にのまれるか、その前に逃げ果せるか紙一重、日頃の気配りが大事なことは言うまでもない。

ヒノキの香りを嗅ぎながら、川沿いの道を下流に下った。

知人への贈り物を求めて馴染みの菓子店へ入る、店員さんが優しい、冗談を言いながら手続き終了、今日も暑い1日だった。

私が今、じっと耳を澄ませて尚且つ目を向ける対象が数点ある、日本国内と世界のある箇所、予想が当たらない事を願っている、そのうち一つは当たる事を祈る、その矛盾で我が心が乱れる。

一山越えて、山越えて・・・

宇宙船地球号、そして日本と皇室、平穏な明日である事を祈ります             !?

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