広告
フィクション

閻魔大王  地底よりボトムアップ

雨脚が強くなって庭の木々に打ちつける雨、怒り狂う。

これ何故にそんなにお怒りなさる、人間不信と云えども、その胸の内聞かせてくだされ。

歌舞伎の舞台で主役が直談判 !

人間に限らず動物にとって、暗い地下より明るい地上の方が良いに決まっている。

太陽と北風、太陽が良いに決まっているが、寒い北風を好きと云うものはいないと思うけどね。

宇宙を目指す研究は人間の歴史を振り返っても格段に進歩した、それに比べて暗黒の海の底、又は地底の研究は遅れている。 (と思わされている ?)

宇宙人への興味は人類共通の願い、それに比して地底人への思いは近年徐々にではあるが話題に上がり始めた程度である。

ところが、有ってはならない話題としての地下利用、先般どこかのマスコミ某体が取り上げたことで、興味を示す人間が現れ始めた。

「Sさん、韓国のソウルの地下に、驚くほどの凶器が持ち込まれ一朝一夕の時には、ソウル火の海とのことだがどうですか ?」

38度線沿いに多くの火力を配置してソウル火の海と聞いてはいるがその件に関しては知らないし、荒唐無稽と思わんでもないが、北朝鮮の歴史を見れば有る得る可能性でしょうねと答えておいた。

世界の巨大国家同士は軍備増強に邁進である、弾道ミサイル競争、核開発にしのぎを削り、その精密さを競っている、北しかりである。

学生の頃、嵌ってしまった洋画鑑賞、特に西部劇での真昼の決闘 !早打ちジョ-! 一瞬の差で悪徳男達は砂塵に中に倒れた。

映画と現実との相違、勧善懲悪で終われば云うことはないが、もし悪徳漢が勝てば西部の町は地獄と化す、そして正義は退けられる。

現実の国家間の緊張状態に音もなく運び込まれた凶器が使用されたらどうなるか、それが普通の火器なれば良いが核兵器だったらどうなるか ?

密かに持ち込まれた核爆弾、それは運搬手段のミサイル無くしての大惨事になる、 国家消滅 !

防ぐ手立ては有るのか、事実は小説より奇なり、それまで黙って聞いていた坊やが口を挟んだ・・・

「伯父さんたち、知らぬ間にお互い同士が持ち込んでいたらどうなるの ?」

一瞬、大人達の顔色が青ざめた、 「うっ!」

「そうなりゃ 地球の終わりだ !」 うめくように呟いた。

 

閻魔大王が空から降ってくる ?

いやいや元から居座る地底で爆発することになる  !?

 

 

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

広告