嬉しい土曜日になった、秘密の花園へ勇んで向かった、太陽が眩しい桜の木の下で🌸家族が楽しげに遊んでいた。
コロナの影響で世界中が鬱陶しい日々を余儀なくされて子供達から笑い声が消えて久しいこの頃だったが、気分転換を兼ねていつもの公園に出向いたのである。
「Kさん!元気をお出しよ、しょげたらダメですよ !」私をKazuさんと呼ぶ人はこの世にはいません !その人はこの世の人では有りません、天国に住む天使さん。
「こんな時こそ胸を張って笑顔を出すのよ !」名前の下の方だけとってKazuさんと呼んでくれる。
二人だけの秘密だが、喜怒哀楽、節目節目に彼女は夢の中に現れる唯一の同志でもある、昨夜久し振りに夢に出て来た。
現代では珍しくなった大和撫子、私の願望を体現した美女である、恋人で有り、妻でも有り、心の拠り所の先生なのである。
「男はフラフラしちゃダメよ ! しゃんとしなくっちゃァね!」怖いお人である、あることの相談があって、床に入るのが遅くなったので彼女は朝方訪ねて来た。
私の胸の内を瞬時に読み取ってくれる、こうしなさいと命令はしないが的確な助言を授けてくれる、有難い先生である。
人間関係に苛立つ時は「怒ったら負けよ ! 我慢するのよ ?」のんびりし過ぎると「何モタモタするのよ ! 気合い入れて !」まるで小学一年生の時のキタムラ先生のようである !
「S君 ! 頑張るのよ !」あの声が重なって来る ?
「どうして気にかけてくれるの ?」夢の中で一度聞いたことがある、
「ウウン! 困ったなァ? 言っちゃおうかナァ !」そう言って、彼女は語り出した、
「Kazuさん!私は過去にあなたと出逢った女性達の想念なの、道に迷わないか、困っていないか ? 尽くす事が叶わなかった女性達のあなたへの愛と言えば良いのかしら ? 」
「彼女たちの哀しい想いも汲み取ってあげてね !」そう言って天使は夢の中から去って行った、昨夜はあれ以来の訪問だった、だからなのだろう、青空が殊の外眩しく感じられる !
男なら ! 男だったら ? 卑怯な真似はするな、男らしく行け !?