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人生

自然の掟 因果応報

自然の掟

その人の姿を目の前に見て私は故事を思い起こしていた、

因果応報、

著名な名士のその方にはあらぬ噂が聞こえていたのである。

私の住む重信川河川敷には捨てられた子犬、老犬たちが野良犬に混じって彷徨していた、彼らは動物愛護の 人達の善意で辛うじて生きることを許されていた。

ある時、動物愛護の人から聞かされた言葉は私のその後を決定づけた。

「・・・あの人と◯◯さんは、棒で犬たちを叩くのです!」

それは悲痛な叫びでした、二人とも地元では人望を集めた人達のはずだった、勿論私とも談笑する仲だった。

私の正義感が音を立てて燃え盛った「なんだと  !」

その後、河川に目をやると豆柴の母と子が痛々しく後ろ足を引きずっていた、叩いたのではないイノシシに使う罠の所為だった。

私は目をさらにして見つめた、他の犬たちの動きは軽快だが二匹は弱々しく動いていた、愛護の人達の善意の餌もこれでは有り付けない、私の心は曇った。

歳月が無情に過ぎて行く、それでも母と子は常に一緒に河原を彷徨っていた、居場所は大体分かったので私は気を配ることにした、「クロちゃん!」と声を掛けるが二匹は怯えて逃げた。

その内私が危害を加える者でないことが分かったのか近くまで寄ってくるようになった、仕事にかまけて私の気配りが滞ることになる、ある時から母親の姿が見えなくなった。

他の犬たちに混じって、それでも足を引きずる子犬に先陣は望めない、餌を得れない姿が哀れである、近くに県の施設が在る、この公務員の仕打ちに私の希望は打ちのめされる。

「野犬に餌を与えないで下さい!」この看板ほど役所人間の非情を突きつけるものはない、だったら何らかの方法を講じたことが有るのか   ?  改めて公務員の限界を知ることになる。

ある時、私は所用で役所に出向いた、旧知の御仁が目に留まった、ある時を境に私が動物愛護側の人間であることが分かった彼は不機嫌な表情を見せた。

(これで良い!) 別段彼らに好意を持たれる必要はない(これで良い!)その後、2人を取り巻く環境が変わった、人生途上の斜陽ほど虚しいものはない。

車椅子の彼の姿が目に入るまでに時間はかからなかった、不自由な身を人に預けていた   「因果応報」私の確信は現実のものとなった。

痛いけな動物たちの哀しみが天に通じた、ひどい仕打ちの彼らへ同情心が湧き出ることはない、正に  「因果応報」我が身に帰ったのである。

彷徨える小動物達、私の動物愛護の精神は我が家の犬たちの悲劇から生じた、

救ってやれなかった命、我が身の無力、物言えぬ彼らの嘆きを汲み取ることができなかった後悔が私の人生を決定づけた。

人より情の分かる私だが、その反面冷酷人間にはそれ以上の気迫で臨む、そこに同情する余地は持ち合わせない「因果応報」 あなた達の宿命です。

あまりに人間はエゴ過ぎた、自分たちの命で他を顧みることである             !?

自然の掟 因果応報” に2件のコメントがあります

  1.  杉の子さん。こんばんわ。

     「因果応報」・・他人にひどいことをすると、やがていつか、自分に戻ってくると、母がよく言ってました。そう言う人には、私も貴方同様、同情しません。自分がやったことを、自分の身に返されているのすから、むしろそんな人は、自分を反省すべきなのでしょうね。

     動物愛護の精神と、犬や猫が安心して暮らせる街にする工夫が、やはり必要です。ところで私の家に来ていた、野良猫タビーが、1週間姿を見せません。

     朝昼晩と1日に3回、餌をもらいに来て、終日自分の寝床で眠っていたのに、ずっと寝床は空のままです。いなくなる数ヶ月前から、飛び上がる力がなくなったのか、寝床に上がる足を滑らせたり、食べたものを庭の隅に戻したりしていました。

     今から考えますと、すっかり衰えていたのですね。5年間も居着いていたのに、突然消えてしまいました。捕まえて病院へと思っても、決して体を触らせず、最後まで「野良猫」のままでした。たくさん元気な野良猫がいて、よく喧嘩をしていましたから、やられてしまったのか。車にはねられたのか、近所を探しても見つかりません。

     そんなことで、私の気持ちが落ち込んでいます。家内と二人で、空っぽの寝床、空っぽの餌入れを、なるべく見ないようにして、日々を過ごしています。こんなこともあるんですね。

  2. onecat01さん、
    野良猫タビーちゃんの行方、知らされる私にとっても驚きと悲しみです、もう野良猫の称号は外してやってもよろしいでしょう、あなたの家族の完全な一員ですよ、私はそのように受け取っていました。

    私の住む周辺は捨て犬、野良犬、そして猫ちゃんたち、数多くの運命を背負った小動物たちが必死に生きています、私の車が通ると遠くに見えても必死に追ってきます。
    近隣住民は、そんな私は何者か知ったことでしょう、それでもいいんです、彼らの為に。

    タビーちゃんについては陽が明けましたら又語りたいと思います、今は何を言っても悲しみが癒されません、時間が勇気をくれると思います。

    野良猫タビー、私は以前から、あなたの子供 愛猫タビーと呼んでいました。
    私の周辺で起こる犬猫たちの生きざまを務めて明るくお話し致します。
    滅入った気持ちが癒される妙薬を待っていてください、来週早々故郷へ帰ります。

    国内で一二位を争う建築メ-カ-から相談がありましてね息子のようにしている社員が
    えらいさんになって、よく相談してくれるのです、彼の力になる為の里帰りなのです。楽しみに待っていてください。

    悲しみの中でのコメント大切に拝読いたしました。

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