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友情

命 愛しきもの

その女性はハニカミながら微笑みを見せていた、それは彼女が19歳の春のことだった。

私の思い出のポートレートの中に楽しい語らいの姿で収まっている。

「Kumlちゃん !」 私はそのように呼びかけた。

長い月日だった、彼女は一緒に写る女性の人生になぞるように恋をして結婚した、私の知る男性と結ばれた。

私の店に来てくれて、あの日笑顔を見せた思い出を振り返ったものである、その頃には夫婦の絆が脆くも壊れかかっているとは知る由もなかった。

その彼女は昨年の10月18日、私の家から数分の大学付属病院で息を引き取っていた。

彼女の兄は、私の高校時代の同級生、電話で詳しく聞くことができた、心の病を抱えて人生を終えたという。

ただ幸運だったのは、病の痛みは薬で抑えることができたということであり苦しまずに息を引き取ったことが薄幸の女性のせめてもの救いだった。

死因を知りたい  ? と頼まれた彼女の親友へは電話で報告した、涙声が彼女の心の内を表していた。

この2人の女性は、ともに19の春、私の家の私の部屋で笑顔を見せてくれた乙女達だったのである。

「今度は私の番かしら  ?」 気落ちして語る人に私は伝えた、

「Kumiちゃんの残りの分まで命をもらったのです!がんばらなくちゃ!」

寂しい涙声が帰って来た・・・

「辛い   !」

子供時代からの仲良し、尚更別れは辛い、男の私がこの頃味わう友との別れ、言葉では言い表せない。

惜別  !

普通に旅に出るのと違って、天国への道は二度と戻れない片道切符  !

昨日も、信頼した土地家屋調査士がたくさんの人々に見送られて黄泉の国へ旅だった。

生きることの意味を今一度考えてみるのも良い !?

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