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友情

ミスターlaw (ロー)

ミスターlaw   (ロー)

ただ今、世情を賑わす学術会議、シモジモには分かりにくい組織だが、マスコミと政治家が騒ぐほどおかしな方向へと向かっている。

その中で一番困惑しているのは当の学術会議の学者先生の方ではないのか、何とも面白い、内心はしまったと思われているのではないか   !

それじゃあ、組織は民間にする、と政府が本腰を入れて取り組めば彼らに抗するすべはあるのだろうか。

推移を見守りたい、高等教育を受け一般国民とはかけ離れた雲上人に、海千山千の政治家に太刀打ち出来るはずもない、この組織が日本にとってどのような利益をもたらせたのか、その真逆でないことを祈る   !

じっくりと拝見したいものである、

このマスコミ報道を見るほどに、ある人物が記憶の彼方から蘇って来た  !

ミスターlaw   (ロー)

司法試験に挑んだ秀才、しかし残念なことに世事には疎い好人物だった、なぜ過去形なのか、それは数年前に私たちの前から去って行ったからである。

あるグループを組んだが、原則を曲げない先輩に同調する余り全く協調性の取れない頑固者だったのである、ある時などグループの長と副委員長を無能呼ばわりする始末、他の者もなすすべ知らずお手上げになった。

間を取り持って私が諭したら「Sさんの言葉はキツイ !」と愚痴をこぼした、普段は強気の男だが、面と向かって文句を言う相手がいなかったのである、そんな世間の狭い男だったので親しい友人もなかなかいなかった。

そこで私は、ある女史と相談して彼を喫茶店に誘った、

専門分野では秀でた秀才だが人間的には純なお人、話は弾んだ、下々とは違って世事には疎い、彼の視野が晴れて行くのがわかった   !

帰りは彼の車で🚗送ると言う、私は甘えることにした、その車中で彼の隠れた趣味が判明する、心温まる会話が始まる、人間は見方を変えることで新たな友情が芽生える、その一端をご披露する・・・

「Aさんカセットテープがあるけど聴いてもいい ?」私は手に取って聞いた、

「どうぞ! 良いですよ  !」そのテープを見て私は思わず声をあげた   ?ニニ・ロッソのトランペット集、夜空のトランペットが目に入った。

「ええっ! Aさん、ニニ・ロッソのトランペットじゃない  ?」「ワシが大好きな夜空のトランペットじゃないの   !!」

想定外の話題になったことで彼の頬が緩んだ、

「僕はトランペットが好きなのよ  !」

実直な男で自説を曲げず対人関係も心ならずもうまくいかない孤高の男   !その彼が嬉しそうに話しに乗って来た、世間で言う「専門馬鹿 ?」は本当は人恋しい、世渡り下手でもあった。

純真無垢、そんな男もいるのです、堅苦しい組織には向かない依怙地な男、その後、彼は人知れず淋しく組織から去って行った。

彼は、自分を他人に見せる人ではなかったがトランペットが取り持つ縁で私に胸の内を明かしてくれた・・・

彼の生きる道は、我々凡人とは異質な方向だった、独身貴族孤独な勇者は、ひとりほくそ笑んでいるだろう、身に余るお金に囲まれて、法律の秀才は金儲けの精鋭でもあった。

「Aさん !   今も、ニニ・ロッソの夜空のトランペット脇にあるかい !いつか聴かせてよ   !」

「Sさんの言葉はキツイから・・・嫌だね   !」

純粋な男だからこそ、弧線に触れることで心が開かれる、

「良いよ !  Sさん、今度ドライブするかい   ?」

男のロマン、ミスターlaw を私は尊敬を込めて称えている             !?

ミスターlaw (ロー)” に2件のコメントがあります

  1. 杉の子さん。

     貴方ならではの、面白い話です。人の情が伝わってきます。

     ミスター lowのような人物が、「日本学術会議」にも、沢山いるのだと思います。一人一人、ドライブに誘ったら、彼らの本音が聞けるかもしれませんね。

  2. onecat01さん、
    うっとおしい空模様が陽光さんざめく青空に代わりました、日本を取り巻く
    険しい世界情勢を一時忘れ、ミスターlaw(ロー)を思い出しています。

    「日本学術会議」にも、彼のような政治にとらわれない学者がいることを
    信じて、心豊かな趣味をお勧めしたい。

    ニニ・ロッソの夜空のトランペットが世事にまみれた垢を落としてくれます。

    コメントありがとうございました。

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