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友情

兄貴分 遊びの先生

兄貴分 遊びの先生

あの喧騒が嘘のように穏やかな日常が戻って来た、何この暑さ、まるで真夏のような入道雲が陽射しの強い青空を背に様々な表情を見せて動いている。

役所での打ち合わせを終えて次の訪問に少し時間があるのでコンビニに車を止めて遅い昼食兼用で腹を満たした。

時代が急変しようと私の貧乏への耐性は強い、粗食に耐え得る男に育てた両親に感謝しなければならない。

故郷から便りが届いた、先日亡くなった無二の親友Kちゃんの奥さんから手作り自家製のみかんジュースだった、早速電話でお礼を伝えた。

お通夜、葬儀告別式で私の弔電を披露したそうで、そしていたわりの言葉か続いた、泣かされました、

「うちの主人の分まで長生きして下さい!」

私が人生をかけて友人知人を作ったのは、両親の後ろ姿はもちろんだが先輩、同輩、後輩の導きが大きかった。

一級先輩の近所のTちゃん !

物心ついた時は、もうすでに私の横にいた、兄貴分である、非力な私を常に庇ってくれた、怖い父を恐れて家では小さくなっていたが、子供の世界では強い兄貴分で、いつも庇ってくれた。

大工さんの世界へ入り虐められた父親さえ恨まずに大事にした素晴らしい人だったが幼い子供達を残して父から常に庇ってくれた母の元へ急いだ。

「Tちゃんは! おいらの兄貴分  ! 遊びの先生 !」

まだ、お墓参りをしていない、お詫びを兼ねて手を合わせたい。

正義感の強い先輩だった、同級生とは協調して仲良く、理不尽な先輩には挑んだ、そして後輩を大切にした、男の中の男だった、常に私の前を歩いて導いてくれた。

Tちゃんの存在が今日の私を作った、弱い者を助ける男気、強きをくじく義侠心、都会で翻弄される後輩への想いは、Tちゃん譲りから来ている「Tちゃんはオイラの兄貴分 ? !」

青空に浮かぶ入道雲、あの力強かったTちゃんの顔に見える、

「Yは、Tちゃんを見習って大きくなったよ  !

この世では会えないが、又、次の世もTちゃんの子分だよ !」

男同士の絆  !

あなたにありますか ?

なかったなら今からでも遅くはありません作って下さい  !

「Tちゃんは、おいらの兄貴分 !  遊びの先生 !」   !?

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