自分のことなら細心で気の小さい男なのに、人のことになると 俄然図太くなる、そして度胸が据わって動じない、いじめられっ子が反対側に立つと別人に変わる。
ある男の自分への評価、どんな辛い事でも冷静に対処する、随分悪童、ヤンチャ達がこの世から旅立って行ったが男に弱さを見せて女房子供を託して逝った。
過ぎ去りし彼らの残影が男の弧線を振るわせて泣かせる、出来る事ならもう一度お前と俺と呼びたかった、学生の頃は頭を押さえられて悔し泣き、大人になって男は彼らから認められた、彼らに敵わないと思わせる事で友情は再出発した。
男は、復讐心を抑えて彼らの要望に応え歳を重ねた、ダチよ ! お前達よ ! と。
上下隔てなき友よ、番長達の純粋さと序列に順応する人間性はかけがえのない宝ものになった、そうして友よ !
組織の改革に臨んで、幾多の人と会話を重ねる、一人一人が人格を持ち、欠点もある、アイデンティティの共通は何ものにも変えられない宝石、いいなぁ !人間って、そう思いながらも小さな枠にとらわれる彼等が哀れにもなる。
組織内での争いごと、諦めの清さとしがみ付く醜態、器量の違いがクローズアップされる、だが、待てよ、約束事、法を曲げるとなると話は別物になってしまう !
驕るな人間よ、侮るな人間を !
人間はあるものに執着すると、更に悪循環を繰り返し坂道を下り始めて止まらなくなる、その時、強く誠を諭してくれる側近がいれば、転落を免れる、目を覚ませ !
悪意ある助言、利益誘導の下心があるものを警戒せよ、今まで反対者であった者が何故近寄って来たのか、あとはあなた自身で判断すべき事柄である。!
私はこうして誘惑を断ち切った、そして友の最終章を見送って来たのである。
誹謗中傷を事実と信ずるな、悪意ある説得、しかしそのプロパガンダーはいずれ彼等自身に返ってくる、彼等の声に耳を澄ませよ、倫理倫理と虫の声 !
伊予灘を眺める波打ち際、潮騒の響きが亡き友への鎮魂に聴こえる、友よ !穏やかな景色の向こうに、男たちの挽歌が沸き起こる。
「やるだけさ、やり抜くだけさ、明日を見つめて友よ !?