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行政書士, 雑談

絵筆を取って

どうしても筆が進まない、あせりだけが気を追い立てる、
隣の人の絵を見るとバラの花をきれいに描いている、
もう出来上がりが近い、満足そうにうなづいている。

広い教室には沢山の人々が周囲の壁に並んで絵筆を取っている、
ほとんどの方々は書き終わったようである。

受付の女性に近寄ると、「あらっ! Sさん・・・!」
隣の家のAさんである、(なんで彼女が此処に ?)
そう思ったのも一瞬、(時間がない、早く仕上げなくっちゃ!)

教室の中央の大きなテ-ブルにいろいろな花が置いている、
その中から一厘の花を選んだ、
自分の席に戻って再び絵筆を取るが一向に進まない、

気ばかりあせる、どうしてこう無様なのか ?
我が身の未熟が恨めしい、(何故 ? どうして ?)

場面は別の場所に我が身を置いていた、複雑な人間模様のようで
戸惑いだけが身を責めていた。

その時、救い主が現れて、困窮の私を助け上げてくれた。
我が家の愛犬、Cちゃんだった、 「時間ですよ。」
朝陽がガラス戸越しに差し込んできた、(眩しい・・・)

夜中に一度トイレに立ったから朝方見た夢である、
それにしても苦手な絵画教室に何故 ? 自分が ?

沢山の生徒さんの中で、ひとりだけ同僚の男先生が居た、
気心の合う、しかし、しばらく会っていないB先生だった、

少し離れた場所に居たが、日ごろの彼とは違って周囲に溶け
込んではしゃいでいた。
目ざとく私に気がついた彼は片目をつぶってにっこり笑った。

その目は (Sさん無理しちゃ駄目だよ、歳を考えないと?)
忠告といたわりの気持ちがこもっていた。

となりでCちゃんが、私を見上げている、
朝陽を浴びながら今日一日の予定を考えていた。

仕事を抱えて悪戦苦闘、難儀な仕事も多い、それだけに少年
の頃に帰って絵筆を取る様は、「初心忘るべからず」

祭日を明日に控え今日もまた何人かのリスナと出会う予定である、
その中には、先輩から依頼を受けた重要案件が控えている。

海を跨いでの交渉である、〇〇海は、凪か 荒波か ?
困難を乗り越えて掴むものは、歓喜か 絶望か !

あなた方の人間性がそれを左右する、  私は只の渡し舟。 

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