同級会
コロナの影響で母校の同級会及び同窓会が長らく延期になっている、
若い世代と違って我々年寄り組はコロナの撲滅を待っていては寿命が尽きる、それで私は関係者に「一年一年誰かがあの世へ旅立つぞコロナ成敗が先か寿命が先かどうすると問うたのである、
私のポン友達は威勢の良い男達が多い、「Sよ!集まろうぜ !」そして今日を迎えている、
九州に就職した友は卒業以来一度も同級会に帰っていない、本人は出席したいのだが諸般の事情で帰れない・・・
そこで私は「お前に会いたい、死ぬ前に是非逢いたい!」でんわでそれを聞いた友は弧線が震えた。
6月の予定だったのだが、彼は7月の下旬に手術を予定している、故郷にいる発案者2人へ電話をして事情を説明した、
「Sよ! 7月にしよう、彼の手術を待ってやろう、」
近いうち彼には知らせる「・・だから帰って来い!」涙に潤む彼が眼に浮かぶ。
同級生は何にも代えられぬ!この世で出逢った縁(えにし)
「儂はお前達と出逢った事が一番の誇りだ」電話の向こうで言葉の詰まった男たち! 「Sよ!儂もだ !」
愛媛県立川之石高校園芸科卒業、大卒に引け目を感じて職場で肩を小さくする同窓生たち、だから私は尚、高卒を公言する。
たしかに立身出世に影響するだろうが、長い月日には何があるかも知れない、身分相応、身の丈に合った、等々。
私の友は農業に人生を託した奴が多い、だから学歴コンプレックスが いない、ある父と子だがその反発力を息子が受け継いで最高学府を出た、今では雲の上を歩いている、親の意気地を己の生き方に重ねたのである。
同級会と同級生、いじめられっ子だった私だからこそ彼らの胸の内が分かる、そして弱者の悲哀が我が事のように感じられるのである。
同級生は良い! 何にも代えられぬ !
「Sよ! 帰って来い ! 待ってるぞ !」
涙の滲む男達 ! 「ありがとうよ !」
同級会 !?