しあわせの行き着く先は、行き着く先に幸せはあるの、
このことは、特に女性が知りたい願望なのではないか?
幾多の女性達を見て、一生を通じて、幸せに恵まれる
人は案外少ない、残念だがその想いを強くしている。
私が女性を見て一番胸が痛むのが、生まれてこの方幸せ
に恵まれない縁の薄い人がいると言う現実である。
男女同権、女性優位の風潮の中どうしても捨て切れない
女性への同情心と選ぶ相手で女の人生が左右される宿命。
晩年は別として、人生の大枠は男の生き方で追随せざる
を得ない他人任せの他力本願、旦那の甲斐性が左右する。
のほほんと過ごした男の人生が、定年を境に暗転する、
熟年離婚 !
「こんなはずじゃなかったに」男の悲痛な声が聞こえる。
女性としても、もっと早く別れてくれていれば再スタート
再婚できていたのに、別れが遅すぎた、残念と悔やむ ?
本当の幸せと不幸せは、その後に来るという現実にひとは
気がつかない、肉体の衰えと精神力の劣化、苦労に耐える
余力が残っていないと言う人間としての限界。
「捨てないで!」 は、
男と女の合言葉、もっと早く気がつけば避けられた別れ、
それは不幸との訣別だった筈なのである。
そのひとは・・・
私が学校を卒業して社会へ巣立つ事で故郷は遠のいて行く、
私の人生、交友関係の移りの中で故郷の人情、風景が靄に
埋没していった。
目の前の事象、人間関係の凌ぎ合い、淋しい事にその人の
存在が脳裏から忘れ去られて行ったのである。
田舎へ帰る、昔話に興ずる、親兄弟の死去は無性に過去に
引き戻す、その都度、素の私が少年の夢に戻るのである。
そのひとは、あの人は・・・
友への問いかけは、哀しいこだまになって返って来た、
「独身のまま過ごされて、今は老人ホームに入っているよ」
花の独身生活、気ままな自分だけの世界、
その反対に同級生は、旦那の苦労と子育てに我が身を犠牲に
したと嘆いた時も有ったが、子や孫に囲まれて楽しい我家に
終の住処を得ている。
寂しい木枯らしが吹いていた晩秋、
ある知らせが私にもたらされた、私の心に冬の故郷の風景が
浮かんできた、寂しく佇む海原の向こう大島の西へ、太陽が
真っ赤に燃えながら、次第に力をなくして没していく ?
私の幼き心に女性の美を印象付けてくれた美しきそのひとは、
孤独の中に人世の終焉を向かえたのである、
一度でも男性との恋は有ったでしょうか ?
その人の為にも、狂わしい程の恋が有ったことを願いたい。
人を愛する喜びと幸せをプレゼントしたいと思わせる人だった。
果たしてどちらが幸せな人生なのでしょうか。
私の長い追憶は終わりにする、
「幸せは何処に そのひとは」
憧れのそのひとは、
孤独な人生を終えて天国に召された。
先に亡くなった私の次兄と巡り会うことはできたであろうか!
糸 – 中島みゆき
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