悲しみは続かない 明日を夢見て
人々の心を打ち砕いた恨めしい大雨は、どこかへ逃げた。
荒々しいツメ跡には悲しみに落ち萎れるたくさんの嘆き
が聞こえて来る。
平穏な日常の団欒に楔を打ち込んで悪魔は姿を隠した。
その惨状は生きる気力を削いで、呆然と立ちすくませる。
台風、津波だけでなく梅雨前線の大雨さえも人を地獄に
落とすのだと思い知らされた慟哭の時間だった。
突然命を奪われた人々に深い悲しみ哀悼の意を捧げます。
予定されていた嬉しい計画が無残に引き裂かれて悄然と
佇んでいる、被害を受けた友の電話に身をつまされる。
支えなければならない身なのに、我が足元が音を立てて
崩れそうである、天災の怖さをこれでもかと知らされた。
無残にも濁流にのまれた店舗に肩を落とす年老いた友の
顔が辛い、どうにかして気力を奪い立たせてやりたい。
電話に出た友の妻にあることを伝えた、嬉しい待ちに待った
朗報を伝える為に私は早速行動を起こす事にしたのである。
彼ら夫婦は若干20歳すぎで10坪に満たない小さな店舗から身を起こした、
随分苦労して一歩一歩と地歩を固めていった、それは並大抵
の苦労ではなかった。
映画にすればヒット間違いなしのドラマになる、万引き家族
ならぬ、「山あり谷あり家族」 カンヌ映画祭に行かなくても
東京映画祭への出品でどうでしょう ?
苦労を笑いに変えて、家族の成長物語、子供達三人の内二人は最高の家庭を持った、唯一人だけ未完の大器が後に控えている。
私は、そのお手伝いを加速しょうとしているのである !
私の交友関係には登山に造詣の深い友人知人が多い、究極は
私の従兄に至っては、もう随分前だが東京の杉並区に新築した木造住宅を世界的アルピニストに譲り渡した。
そこに山があるから登る、そこに苦労する人がいるから手を差し伸べる、当たり前の話、そのように育ててくれた両親に感謝する。
悲しみは、いつまでも続かない、涙が出払ったら、明日を夢見て頑張れば良い、
くよくよするな ! 悪いなと思って、頭をかいている、お天道様が必ず次はチャンスをくれる、特等席を用意してね !
回れ右 ! クヨクヨするな ! ケ・セラ・セラ !
どこかの女神さんが御褒美を下さる、美しいメロディーに乗せて !
この雨を幸福の招き猫にするのは、 泣いた後の 「あなたです !」