今まで見た事もない数のカエルの大群が幅員6mの
市道を横断していました。
途切れる事なく続くのと勤務に遅れたらいけないので
やむにやまれず車を発進させました、
カエルを轢く音に 「許して、堪えて・・・」 と
呟きながら通り過ぎました。
当然、おびただしい数のカエルを轢いてしまった、
親しい知人Aさんの娘さんの懺悔の言葉でした。
アフリカ大陸、ヌーの大移動を彷彿させる蛙の大群
迫りくる天災の前兆か ?
私の自宅周辺には田圃が幾重にも重なって田植えの
終わった水の張った田にはカエルが潜んでいる。
ある時、夕食前、我が家のCCと散歩に出かけた、
彼女の用を済ませて、土手沿いの道を市道に出た時、
左側土はのところで突然CCが立ち止まり低く唸り声を
あげ始めた・・・
「どうした? CCちゃん !」
彼女の視線の先を凝視して見た、「何と・・・?」
巨大なカエルが一匹、呆然とこちらを見上げていた。
小心者のカエルも突然の犬と人間の出現に呆気に
取られているようだった。
蛇に睨まれたカエルと言う形容詞があるように、
金縛りの状態と言えば良いのか ?
それが又、今までに見た事もない巨大なカエルである、
私は、そっと小さなスコップで向こうに行けと合図を
送った。
我に帰ったカエルは、踵を返して土手下の藪に消えた、
肝を冷やしたと言う表情、弱気もの 汝の名は蛙 !
明くる朝、今度は自宅の二軒隣のBさん宅の前の市道に
巨大な青大将が反対側の畑に向かってゆっくり移動して
いた、
ちょうど高校生のC君が出て来たところだったが、
私の指摘に、蛇に目をやったC君、思わず「わっ !」
「大きな蛇やな・・・!」 顔が引きつっていました。
どちらにしても、カエルはか弱気もの、哀れなり !
人間と違って寿命の短かな生き物たち、彼らにとって
人生 (??生) とは、どんな意味があるのだろうか ?
都会の片隅で子猫が鬼畜の仕業によって手足をもがれ
首を切られて惨殺されたとのマスコミ報道が出た。
犬畜生にも劣る人間の徘徊、世も末か ?
人間社会の溶解が止まらない。
かえって儚き命のカエル達の方が、一生が刹那だけに
いいのかもしれない、
考えさせられる世の中である。