記憶が薄れていく、記憶が消えていく、黄昏侘しい
蛍の光、
沢山の出会いのある人の容器は、次から次へと入ってくる記憶のために瞬く間に満杯になる、
先般のブログでも紹介したが、記憶を留めている容器から記憶が溢れ出した、底の小さな穴から記憶が漏れて いく、その人から思い出が無くなっていく。
身近にいた人の話から抜粋する・・・
昔は姑の嫁いびりの悲しい話があちこちに満ちていたが現代は、嫁の発言力が強くなって、その分旦那の権威が地に落ちた。
どんな家庭内悲劇が起きるのか ?
昔は姑の辛抱をして、今は嫁にいびられる、母の哀しみだけが身につまされる。
「お母さん、この頃見えないけど、どこに行ったの ?」
ある人がAさん家のお母さんがいない事に気がついて家人に聞いた、
「う~ん、ちょっとね !」決まり悪そうに嫁さんは答えた、日頃から姑を責める嫁の噂は近隣に広まっていたのである、だから、決まり悪くて答えられないのである。
前から指摘され聞いていた私は(人の世はよくしたものだな!)と悲しいことだが、そのように思った。
ある時から姑の精神は認知の世界へと入っていく、私の幼友達の哀しい話を以前紹介したことがあるが、このお母さんも嫁のイビリに日々泣いていた。
「辛いことのみ多かりき!」日本社会の悪しき伝統は寂れた田舎へいくほど残っている、日々が辛かったら若い者であれば家出する、しかし、お年寄りは、何処へ逃げていけば良いのか ?
嫁の剣幕に間を取り持つ村人はいなかった !1人泣き明かした母の姿、それが皮肉にも母の残された道は1つ正常な精神が壊れてゆく、最後の抵抗は激しい口答えだった。
「嫁への逆襲!」 途方にくれる嫁、予想し得なかった結果だった、
普段、正常な時は言えなかった愚痴が認知の世界へ踏み入ることで言えるようになった、哀しい母の最後の抵抗だった。
手を焼く息子夫婦のとった手段が、何処かの施設へ入れる事だった、ていよく、厄介者を追いやったのである、私はこれで終わったとは思わない、嫁の過去の行いをお天道様は許すはずがない。
人生のつけ、私にもある、それが為に苦労を強いられている、自然の掟! 私は従順と受け入れているが、この嫁御はどうだろう ?
面白半分に語っているわけではないのです、社会の隅で悲しみに暮れる人がいる、そのツケはそれぞれが人生の黄昏までには負わされるという現実に警鐘を鳴らすのです。
この家庭の件では関係者から苦情を聞かされた、その怨念は止まる事を知らない、自業自得、身から出た錆、因果応報 etc !
それらの諺を噛みしめながら老いゆく人を思っている、安らかな余生であります様に !?