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日常生活

もうひとつの土曜日 懐かしき先輩

もうひとつの土曜日       懐かしき先輩

大会社の役員直々の依頼仕事が入って来た、慎重を要する仕事   !ところが思わぬところで先輩の名前が出た、それも尊敬する同級生の兄の名前、私は驚くと同時に嬉しかった、先輩は4歳歳上の硬派。

高校時代はY高で龍虎のあだ名で呼ばれた男気の人、もう一人はその町で群を抜いた男肌、私を気に入って贔屓にしてくれた、その筋の人ではあった。

どちらが龍でどちらが虎か恐れ多くて聞くことができなかったが、不思議なことに二人とも私は大好きだった、共に弱い者にやさしい男たちだったのである。

先輩の弟は私の仲の良い同級生、大阪でヤクザの道へと進んで良い夢を沢山見たようだが後年は波に乗れずに数年前淋しく亡くなった、義理に硬く、人情に脆い昔気質のヤクザだった。

「強気を挫き弱きを助ける」現代には考えられない昔気質、時代にそぐわない生き方は苦労したに違いない、帰郷の折会うのみで深層心理に踏み込んで心の中を見ることはなかった。

その兄さんの名前が出るとは、そこは、厳粛な取引の場、交渉役を仰せつかって臨んだ大事な場面だった、一息ついた時の団欒に先輩の名前が出たのである。

その先輩の兄さんも奥さんが亡くなってからは自宅でテレビを見て過ごされていたと聞いたが孤独の中で淋しく亡くなられた。

お願いする立場の人は先輩の奥さんの従兄弟さん、座は一躍和んで故郷の地へと飛んだ、初対面にも関わらずその場の空気が一変した、その人は、私の祖先が生まれた山間の里が故郷、その奇遇に驚いた。

同行のBさん曰く「さすが・・・さん! 驚いた   ?」それまで渋っていた夫婦のようだが、考え方が方向転回、基本はOK !  後は仔細を詰めるだけ、良い形に落ち着きそうである。

他人との会話が苦手だった私だが、子供時代と比べて図々しさと押しの強さは人並み以上、特筆できるのは見栄を張らない馬鹿になれる心掛けが一味違う、そんなところが相手に受け入れられたのかもしれない。

もちろん気の緩みはご法度、誠実に臨むことが肝要である。

この近日、嬉しかったことがある、知人の医療関係の困難な申請案件に同僚の先生を紹介していたが無事受理されたとの報告を受けた事である、将来の指導者として密かに期待している数名のうちの一人である。

県内的にも珍しい案件だったと思う、同僚先生のたゆまぬ努力が、この偉業を成し遂げた、私はそのように受け取っている。

先のない私だが、彼らの為に尽力したいと思っている、「困った時は遠慮せずに言ってよ! 必ず力になるからね !」 私の遺言でもある。

若い者はダメ!  そう言う大人が日本の社会をダメにする   ?若者たちが、どん底に落ちた日本を救ってくれる、再建してくれると私は確信している。

今日の!土曜日は嬉しい1日でした、今宵は、浜田省吾の「もうひとつの土曜日」をじっくり聴いてみたい。           !?

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