うっとおしい雨雲が知らぬ間に何処かへ消えた、 夕方を迎えたのに空は晴天の様相を覗かせていた、うろこ雲がたおやかになびいている、平和だね。
「Sさん! トランプ叩きひどいな !」
アメリカ大統領選挙、開票に伴うマスコミ報道の酷さを言うのである、このご時世、この世相、嫌にもなるがものはとりようで気分も明るくなる、それが今一番の課題、なんとも面白い !
ある依頼案件で気合いを入れて鉢巻きを締め直している、
さあ !
登山に疎い私だから登山用語は使えない、しかし、私の交友関係に登山のプロたちが数名いる。
さしずめ標高1000mの山に挑みその頂上がつい真上にある、先導のプロが突然振り返った「Sさん、隣の3000mの?山の頂を目指そう ! 行けるよ !」
「何て ! おいおい大丈夫か ?」
彼の頬が緩んだ「大丈夫ですよ !」
男同士の阿吽の呼吸 !
そこから新たな挑戦が始まった、過去に例のない茶番、冒険 !失敗しても文句は言えないが、成功すれば一生の宝 !
他のそのプロに聞いても、前例がないと言う(実際はプロの手にかかれば簡単なこと?) 登山を役所への申請案件に置き換えると、こんな例えになる。
「聞いたこともないですよ? Sさん!」彼らの過去の経験にはないらしい ! だからやり甲斐があって面白いのよ !
難問奇問はSの十八番、他の者がなし得ないところに値打ちがある、一丁、金字塔を打ち立てるか !
お茶を飲みながら隣の司法書士のA先生がため息をついた、「Sさん! もういいですよ、随分頑張ったじゃないですか ?」それには答えず私はニヤリと笑った ! ( 男の意地だよ !)
うろこ雲が呆れて隊列を乱し始めた、北へ向かっている、徳久広司さんの歌に北へ帰ろうと言う歌がある、絵も言えぬ私の愛唱歌 !
役所の担当者との呉越同舟は続く、男だもの、やればできる。
気合いを入れて 呉越同舟 !?