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人生

我が故郷は 夕日に映えて

そこは、、太陽が西の彼方に沈む小さな村だった、娯楽のない、小さな雑貨店が4軒、細々と営業していた。

村落は約250軒、芋と麦の狭い段畑と男達は夜になると櫓を漕いで沖を目指した。

半農半漁、実入りの少ない村は、雨が降ると藁草履を編んで自前の履物を作っていた。

一日中働いて、僅かな収入、常に貧乏と隣り合わせの寂しい村、私の幼少期の思い出はモノクロ写真そのものだった、盆と正月だけは明るい色彩に変わった。

子供達は海端の公民館前の広場で、たまに来る町の紙芝居のおじさんを待ち望んだ、紙芝居の合間、終わると引き出しから練り状の飴を出して小銭を受け取った。

私を含めて貧乏人の家庭の子は、美味しそうにしゃぶる金持ちの子供を恨めしそうに眺めてため息をついた。

金持ちと貧乏人の区別がそこかしこに見ることになる、気持ちの強いものは「今に見ていろ  !」と小さな心を鼓舞した、反対に気の小さな子供は「僕の内は貧乏なんだ?」と落ち込んだ   !

生存競争の現実に気づく年頃がそこに来ていた、家に帰って母親に泣き言を言う者、黙って悔しさを内に秘める者、子供の世界にも理不尽な現実が立ち塞がっていた。

私は、当に家が貧乏だと気がついていたので両親を責める事はいけない事だと自覚して我慢する子供だった。

「三つ子の魂百まで」私の運命に対する容認はこのような現実から育まれた、クヨクヨしても、親を責めてはだめだ !

この信念は死ぬるまで続くだろう・・・。

親父とお袋へのレクイエム ( 鎮魂歌 )

それを挙げるとすれば何の曲になるだろうか ? 寡黙な父と少し意地っ張りな母、あの太陽が西に傾き、大島の彼方へと沈む夕日、悠久の大自然に抱かれた故郷はいつも私の心の中にある。

予定の待ち合わせに少し間がある、薄青色の空に白い綿雲が陽光を!浴びてゆっくりと東に向かっていた。

このままの日本であり得ようか、世界情勢に国民の目が追いつかない、余りに上の者が不用心過ぎる、日本ファースト、備え怠るな   !

気くばり   !

私はあまりに人を知り過ぎた、気配りが行き届かない、失礼をしている方には心からお詫び申し上げたい、喪中ハガキが続いている、その家族の哀しみを忖度している。

あの無邪気に戯れた幼少の私は、今現在、永住の地 東温市の愛媛大学医学部付属病院の側で細やかなほんの僅かの幸せに満足している。

ふっと一息ついた時・・・若い時代の荒々しい思い出から人の情けにスリップする、

そこには畑仕事で汗を流す両親の後ろ姿がある、故郷の山川が、あの島影が、手招きして過去に戻す、

「 お前は ! 親に恥じぬ生き方をして来たか」 お天道様が問うている  !

♪ アニーローリー

     YouTubeでご覧ください。

人様に恵まれ、人様に助けられた人生、日本の弥栄を祈っている             !?

我が故郷は 夕日に映えて” に2件のコメントがあります

  1.  私も、最近は、よく昔のことを思い出します。

     あの頃は、みんな貧しかったんですね。働いている両親の姿ばかりが、心に刻まれています。

    「 お前は 、 親に恥じぬ生き方をして来たか」「 お天道様が問うている 」・・・こんな自問自答を、します。子は親を越えられない・・私はいつも、そう思います。戦後の、あの貧しさの中で、親たちは皆、脇目もふらず、自分の子供のためだけでなく、両親や兄弟のため、頑張っていました。

     四国と九州と、場所は違っても、と言うより、日本国中に、私たちの両親と同じ親たちがいたのですね。

     「人様に恵まれ、人様に助けられた人生、」・・内容は違いますが、私の過去も同じだったと、感謝しています。だから、私と貴方は、

      「日本の弥栄を祈っている 」 ・・と言うことになります。私たちを育ててくれたのは、両親とその周りの人々、世間の人々、つまり日本人です。貴方も私も、きっと歳をとったのでしょうね。こんな回想に浸り、過去を懐かしむとは。

     「武漢コロナ」が終息したら、私は九州の母の見舞いに行きます。それを楽しみに、せっせと節約の日々です。楽しい日々です。

  2. onecat01さん、

    >私は九州の母の見舞いに行きます。それを楽しみに、せっせと節約の日々です。楽しい日々です。

    私にとっては母恋草 狭いあぜ道に母の面影が残っていれば掌に載せて抱きしめたい、その叶わぬ夢はあなたに託して母子の情景を想像いたします。

    みんな貧しかったですね、しかし皆平等でした、少しの違いがあっても、そのおかげで強い男になれました、日本の国に感謝です。

    世界は大きく変わるでしよう、その覚悟が政治家はじめ国民に有るでしょうか。
    「だから言ったじゃないか ! 」 それが言えるのは・・・「君と僕 !」

    コメントに感謝します。

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