ミサイルの里帰り 各国首脳様
C国軍「空母キラー」ミサイルを航行中の船舶に命中させる。
このニュースを見て何を感じるだろうか ?
相手陣営への牽制か、自己顕示欲か !
先の大戦で砲艦合戦が行われたことは記憶に新しい、現在とは比べ物にならない近距離での打ち合いだったが、その技術力の差はあるとしても現在の諸外国にとってミサイル は武器として最も重要なものになった。
軍事技術は日進月歩、そこで例え空想の産物であろうと披露する事は出来るだけ避けたいものだが、あるヒントとして私は時々奇想天外の物語を語ることがある。
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世界はさまざまな要因で揉めていた、経済政策、外交政策で窮地に陥ったC国の主席が、密かに軍に命令した、「A国の原子力空母がT海峡に向かっている、ミサイルを発射せよ!」
その命令を受けた艦隊の司令官は緊張した、今までは訓練での発射だが今回は実弾を本当に撃つのである、思わず緊張に身震いした。
T国の排他的水域内に入る直前、C国の駆逐艦からミサイルが発射された、着弾の予定時間が過ぎても司令官に「命中!」の報は届かない ?
「何故なんだ ?」司令官は不吉な予感がした、空母キラーの攻撃は失敗した、ところが直後思いもよらぬ事態が起きる、発射した駆逐艦へ発射したはずのミサイルがブーメランで帰り命中したのである。
自国のミサイルの軌跡を監視していた要員の目に、指揮所のパネルに映る画像は思いもよらぬものだった、
ミサイルの里帰り!」あろう事か、敵空母へ撃ったミサイルが空母へ当たる寸前、円を描いて戻って来たという訳である。
それこそ、何故なんだ ? おい! どうしたのだ ?」当たる直前の断末魔! 他の艦隊に悲鳴をあげる駆逐艦の司令官の悲鳴が聞こえた。
その時、A国原子力空母は、T国排他的水域へその巨体を見せた、C国のミサイル攻撃は想定内のプログラムだったが、それにしてもまさか本気で攻撃してくるとは、迎撃要員の耳に艦長の指示がくだる。
電磁パルス(emp)は発射された、後は計算通りに敵ミサイルを元の発射地点へ向かわせる、この兵器はブーメラン兵器とも呼ばれ発射地点とは別に指示される方向へ向かうことができる。
自国発射の核ミサイルが自国の都市で爆発する悲劇も起こり得る、まさに日本のお家芸、返り討ちが近代戦でも応用されるという事である、日本とA国との同盟、連帯は、緻密な情報に基づいている。
「イタチごっこ」近代の戦争は止まる事を知らない軍拡でしのぎを削る、明確な勝者は有り得ない、あるのは累々とした焼け野原、共倒れした死の地球のみである。
もう一度、古代に帰りますか、 各国首脳様 !?