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日常生活

突風に向かうニャン お前こそ勇者

突風に向かうニャン お前こそ勇者

憎らしいほどの横なぐりの雨、いやそうじゃなかった、憎たらしいほどの山から吹き下ろす突風。

何なんだお前は、節度をわきまえぬ人間に反抗する様に私の頬を殴るヤサグレ2月の山から振り下ろす非情の風。

私の狭い庭に一匹の雄猫が来る様になった、顔はヤンチャなどこにでもいる野良猫、しかし、その猫は顔に似合わぬ純情なニャン公だった。

気がつくとブロック塀の上に座って主人の私を見下ろしている。

ところが猫ちゃんは私の家だけに来ているのではなかった、時に隣のTさんの声が聞こえる、「虎!虎!」 呼ばれた虎はだれ? 何と塀の上の野良猫ニャンが、のそっと背伸びしてTさんの庭へ飛び降りた。

以前悲しい別れをした野良猫ニャンの二代目として命名したばかりだった、虎とニャン、相反する名前に私とTさんは爆笑、

愛妻を得て、一男一女が生まれたニャン一家の幸せは長くは続かなかった、ホンモノの黄色い虎猫の出現でニャンの境遇は一変した、耳の下、、前足等数カ所に毛をむしられる怪我をしたニャンの悲しい姿を見ることになった。

その後、傲然と徘徊する黄色いトラ猫を見ることで世代交代の

現実を知らされる、我が家に帰られぬニャン、待ちわびる私の!前に1ヶ月後、痛々しい姿でニャンは姿を見せた。

私は歌舞伎通、判官贔屓の悪者はノウの男、、そんな家督乗っ取勧進帳は許されぬ、2〜3日に一回、ニャンの帰らぬ日々が続く、その今朝!老いゆくニャンの悲しい姿を目撃する、

ニャンの前に娘が顔を出してエサをせびる、手で器に入れると知らぬ間にニャンが顔を出して娘を恫喝する、、その姿が余りに哀れすぎて世代交代とニャンのあと僅かを知らされた。

黄色の虎とニャンとの2ランドを私は見たくない、これ以上のケガを負わしたくない、私の睨みも限度がある、黄色い虎は私を見るとそっと逃げるが、ニャンとはそうはいかない、どうか去り行く身のニャンに穏やかな余生であります様、私の心は乱れる。

せっかくの土曜日も嵐を思わせる突風で私の苛立ちは最高潮 !

出て来る愚痴もベランメイ調、隣人に聞かせたものじゃない !

ニャンよ・・・どうか静かな余生であります様、オヤジを泣かすなよ、

黄色い虎に立ち向かわなくていい、お前の勇者はよく分かっている!

お互い小娘にモテなくても良い、今のままでいい ? ニャンよ !!

突風に向かうニャン お前こそ勇者   !?

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