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雑談

泣かぬなら 泣くまで待とうホトトギス 慟哭

「どうしたら? あんな塊になるのですか ?」
これがまさか遺言になるとは ?

私が後を託していた男の生前の言葉だった、
意思疎通が十分でなかった為悔やまれる結果になった、
間に立つ人への伝言の虚しさを後悔する事になった。

私は彼から公私に渡って相談を受けていた、
ある時、他言できない相談を受ける事になった、
彼は真剣に悩み苦悶していた、大きな病も抱えていた。

「夜がダメなら昼間でも近くの喫茶店で会うから !」
しかし、彼から連絡が来ることはなかった、役職から
漏れ聞く状況は同僚から聞かされていた。

彼の想い、覚悟を聞いて打開策を探ると云う私の思惑は
頓挫した、
時計の針が進むことはあれ止まって待つ希望は失われた。

私は、出番を決断した、そして彼との距離は遠のいて
いった、彼の失意の始まりではなかったか、人の意見を
聞き入れる静の人だった、それだけに損もした男だった。

「泣かぬなら、泣くまで待とうホトトギス」この例えが
今の私には心に突き刺さる!

もしもが許されるなら、今度こそ檜舞台に立てたものを!
春の陽気が、公園の緩やかに流れる時間が、小鳥たちの
さえずりさえもが、男の弧線を泣かせてやまぬ !

春三月、私は誕生日を明後日に控え、
亡き男の慟哭を思い出していた、その生き様を示すように
声にならない嗚咽を漏らした、肩を叩いたあの日を・・!?

同調、調和、バランスの取れる男だった、
その日が掴めるはずだったのに、今はこの世にいない、
何々にしてやりたい男、トップの座に座らせたい男だった。

春の陽だまり、
いつもの公園で私は佇んでいる、亡き友へ声にならない声を
掛けている!

人間は心の忖度はできるだけ避けて声を挙げるべきなのだ !
その事に、私の心は無になって静寂を弄ぶ ?

為るようになる ? それじゃ政治と同じじゃないか ?
耳の奥で叱咤する何者かが居る !

陽炎は、男の心を奪い立たせて憤りを呼ぶ !
悪に寛容でないのがお前の取り柄ではなかったか ?

グランドでサッカーに興ずる少年達を見て何かが弾けた。

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