久しぶりだった、若い先生方が晴れやかな笑顔を見せていた、
皆自信に満ちた身のこなしで出席者の応対をしていた、
満面の笑みが嬉しかった、私達の時代の終わりを知らされる。

これで良いんだ！
会場に足を入れる、思ったより参加者が少ない、土曜日だから
しかたないか ？

ひときわ大柄な男が眼に入る、
まだ正式決定ではないが、次期会長に決まったＡ先生の姿だった、
私は後ろから軽く肩を叩いた・・・。

「おめでとう！」
振り返ったＡ先生の顔が、戸惑いと嬉しさに頬が紅潮した、
彼には辛く当った、心ならずも毒舌を吐いた、遠大な思いのために。

私の持論は、リーダーは選挙で決めることが鉄則、無投票はダメである、
選挙の洗礼を受けることで本当のリ－ダ－が生まれる　！？

ところが不思議な因縁か又は偶然の産物か　？
彼は選挙に縁がなかった、時代の必然か、二回に亘る選挙には相手の
事情により対抗馬が出なかったのである。

これも実力の内と言えばそうなのかも知れないが幸運な男だった　？
選挙は必要だと常に語っていた私にとっては誠に残念だが、ある面で
ほっとした事も事実だった。

ずっと以前、青春時代からの知人でもある彼の父を見舞ったことがある、
「息子を頼む！」と云う父親に、私は笑顔を返した。
「わしが付いている、支えてあげるよ　！」この記憶が蘇ったのである。

「よかった！」　公的には複雑だが私的には、あの時の親父の顔を
思い出して、ほっと胸を撫で下ろしたことも事実だった。

男の約束を果たした。

彼には、次代を背負う若手が脇を固めている、やさしい男だけに理事会や
会の運営に悩むこともあるだろうが、仲間の力を借りてやり遂げるだろう。

バラの花　二輪
副会長と支部長　
彼を支えてくれるはずである。

私は私の持論である「野に咲く花よレンゲ草」「野に咲け花よレンゲ草」　
野に在って見守りたいと思う。

私のような男の出番は彼が本当に困る時、ほとほと手を焼いて泣きたい時、
守ってやらねばならない時が来るだろう。

私のような外柔内剛の男は彼の側近にはいない、静かに眺めていたいと思う。
彼に誠を誓う次代の先生方も居る、依り良き愛媛県行政書士会が誕生する。

「みんな、おめでとう　！？」