その笑顔 最高!
平穏な時に見かける笑顔に心底からの歓びは感じられないが、辛い時、孤独に沈む時に接する笑顔ほど価値あるものはない。
強風一過見上げる青空の下、迎えてくれたその人の応対ほど心豊かにされるものはなかった。
「いつでも結構ですよ!」
大事な手続きを終えて真新しい許可書が手元に届いたので組織の事務員さんに電話でお礼とご報告を差し上げた、元の許可書を返さなくてはならないので連絡を差し上げたのである。
数日してあるものを手に下げて階段を登った、明るい笑顔が目に入った、映画「竜二」を観たばかりである、それも何回観たことだろう !
私は思わず目を見張った「まりこ!」竜二の妻まりこの絵も言えぬ笑顔が目の前にあった、「〇〇!」昔恋い焦がれた乙女の幻影が迫っていた。
数秒後私は現実に戻された、事務局長ともう1人の美女の笑顔が重なったのである、ようやく気(我)を取り戻した、階段を上がるうち息切れしたことに気がついた。 (歳は取れんなァ!)
それにしてもマスク越しとは言え、他人の空似がいるものだ ?心の優しい女性の笑顔ほど美しいものはない、自然体で接すると例え自信のない人でも完ぺきな女神さんに変わる、不思議なものだと感心した。
鬱陶しい世相、悲しみの宇宙船地球号、雑多な人々の思いを乗せて引き戻せぬ航海を進む、次の寄港先は、到着駅は果たして何処だろうか ?
「手を差し伸べてもらうのは何故ウクライナだけなのですか ?」
ミャンマの女性がテレビの前で嘆いていた、軍による弾圧の厳しさに血を吐くような言葉だった。
地球は病んでいる、健康な精神を失って来た、あの灼熱のサバンナで繰り広げられる弱肉強食の地獄絵が人間界の日常になろうとしている。
平気で嘘をつき、嘘をでっち上げて人を殺める、こんな事が許されて良いはずがありません。
悲しみを癒し、心の負担を取り除くように、お天道様が陽気を注いで下さっている、これがこの近日の青空なのだ、私はそう信じています。
「青空の下で見る、あなたの笑顔! 最高ですよ !」
私はどれほど癒されているか知れません、竜二の妻「まりこ」は、私にとっても心の妻なのです。
傷心の竜二が肩を落として去って行く、もう一度、肩を張って戻って来た。
♪ ララバイ
ショーケンの切ないけれど軽快な歌声が私の弱気を吹き飛ばした・・・
その笑顔 ! 最高だぜ !?