広告
思い出

自戒を込めて よもやま話

自戒を込めて よもやま話

その当時の彼は誰に対しても喧嘩腰で突っかかっていた、4歳違いだが子供の頃から私に敵意を持って接して来た。

可愛げのないヤンチャ者、それがおとなしくなるのは私の姉と彼の従兄弟が結婚したことで治った。

街では一端の名の売れた男、それが通称「C」 だった。

たまに田舎へ帰ると何故か私の家を訪ねて来た。

私が格闘技に無縁だった頃は、街で佇む不良仲間と一緒で威圧感のある振る舞いを見たものである。

その連れ合い達と街角でよく見かけたものであるが、弱者の悲しさ実力以上に喧嘩に強いと風評が立っていたので、その日が来るまで腕前を確定せずにいた。

何かあると常に私に対して虚勢を張って来たので、いずれはその日が来るだろうと予想はしていたがとうとうやって来たのである。

最初は村の公民館の前、青年団の寄り合いの席から外へ出た私をCは待っていた、仔細は忘れてしまったが、彼の蹴りが腹部に来た、左の下段払いで彼の戦意は消滅した。

キメのあるスピードで彼は恐れをなした、これだけで十分である、要は勝てないと思わせればそれで良い、次は思ったより早めに来た。

私の家へ彼の従兄弟とやって来た、先般の事態はどうしても承服出来ない、悔しくて仕方ない、!そこで私が提案した ?

「どこからでも殴ってみなよ!」 従兄弟も同席して心強い彼はOKした、彼を含めた彼らの喧嘩の流儀を見る事になる、

彼は私から視線を外して俯きながら突然不意打ちの右フックを放って来た、それは彼が自慢の先手必勝、不意打ちという奴である。

ところが悲しい事に我々には通用しない喧嘩殺法! 拳がスローモーションで来た日にゃ女にも負ける、悪いけどいつまでも構っちゃいられないので痛い思いをしてもらった。

腹部へ軽く入れさせてもらった、「ごめんよ!」 彼の意地と戦意は 消滅した、彼の姿が港街から消えた。

私が商売を始めて数年後、県外で世帯を持ったCが妻と帰って来た、何か販売を始めた模様でその営業を兼ねて説明に来たのである。

「商売の営業も良いが、たまに客でおいでよ !」

彼の表情に戸惑いが見えた、それ以降彼の姿を見ることはない、自尊心を傷つけたつもりはないが、或は気分を害したのかもしれない。

私の悪い癖! 

なんの悪気はないが相対する人の言葉に何気なく笑う癖がある、相手に すれば侮辱されたと受け取るのかもしれません、気をつけなければいけませんね。

子供の頃からおとなしい子で通っていた小柄な私、そんな私が元気者の口に登ることが悔しかったのだろうと推測している。

簡単なようで難しいのが人間関係、出来るだけ妬まれない生き方を心掛けたいものです。

実るほど頭を垂れる稲穂かな   

自戒を込めて よもやま話   !?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

広告