歳のせいか、人の好き嫌いがなくなって来た黄昏どき、それに比例して今まで出会った人々の面影が浮かんで来る、
思い出巡りに出発するか!
人生の幕引きがジワリと迫ってくる予感、
「そうかい、いいよ!」 そのように私は受け取っている。
泰然自若、いまさらジタバタしてもダメだよ、ドンと構えなくちゃあ !
何に対しても尖っていた若い頃の反動か、今では何事にも寛容になった、怒ることがなくなって来た、見るもの出会うものがことさら愛しい。
それだけに尚、衝突した勇ましい野郎たちが懐かしい、今の自分が彼らと出会っていれば、初めは衝突したとしても得もいえぬ友達になれたろうに、残念な気がする。
これが若い頃にあれば、どれ程の良き人との出会いがあっただろうか、そういう意味では勿体なかったねと思う。
しかし、残念なことに同年代だった男たちの大部分は既にこの世からさよならしていることを知らされている、寂しい限りです。
ただ救いは、私の揉め事の解決は、ほとんど言葉で済ませたことである、余程のことがない限り実力行使はしなかった、先立った彼らのためにも良かったなと振り返っている。
「悪い奴らほど心を汲んでやることが出来なかったものなア !」
そういえば思いなしか、気の強い彼らだったが、一瞬の表情に人に見せない淋しさを湛えていた。
踏み込んで解禁を開いていたなら涙の一つも見せたかもしれない。
強気の中の弱さ、人前では虚勢を張っていたが、負ける喧嘩までは ようしなかったアイツ ! 声をかけてやれば良かった。
威勢のいい奴ほど、気の弱さを抱えていた生き方の下手な男達 !
世界の人種問題、宗教の違いでどれ程の人間が不幸になって来たか、「同じ人間同士ではないか!」 そう声をかけたい。
予想される異星間の争いが現実の問題となるなら、それが地球を舞台に成されるなら、地球人は到底太刀打ちできない、それは何を意味 するか、科学の進歩の違いである。
地球まで飛来する化学を手に入れた宇宙人、地球外知的生命体とようやく月へロケットを打ち上げる能力しか持ち得ない地球人では力の差は歴然である。
知的能力がどう違うかはあるが、人間が他の動植物にどうやって来たかを振り返れば「問答無用に地球人を扱う、成敗する宇宙人がいても仕方がない、奢れるな人間よ!次はお前の番だぞ!」 私の杞憂である。
思い出巡り !?