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友情

男達の挽歌  高速道東へ  友よ !

長い月日が掛かった、三年前に亡くなった友の仏前に頭を垂れる、高校以来仲たがいしていた同級生同士を仲直りさせた私だが、その後のフォロ-が出来ないまま、月日を数えてしまっていたのである。

高速道を東へ

友よ、友人の訪ねることのないお墓で君は何を思って眠っているのだろうか、恐ろしいほど怖い男だった皆震え上がったものである。

3年からは、静かな男に変身して、静かに学び舎を後にした、資産家の跡継ぎ息子、前途は有望と約束されていたが、結婚問題で親子の齟齬が生じて家を後にした。

向かった先は企業城下町N市、一サラリ-マンとして地歩を築いていく、人生は皮肉だ、元気につるんだ悪友達は4人の内、3名が同じ脳梗塞に倒れるとは、2人は既にあの世へ向い、後1人の消息は掴めない。

私の最後のご奉公は、彼らの足跡を辿ることだと、そして生き残った者に知らせることだと、心に決めている。

番長達の風下で、学業をサボり且つ青春を謳歌した学生生活、あの学び舎を再び彼らの霊に報告したい。

高速道 東へ ・・・

故郷で私の報告を待つ友2人と、同年同3月亡くなった花の番長の妻へ彼の代りに報告する。

窓際に座っているパソコンから、演歌が聴こえて来る ! 男とは切ないもの、友を偲び、友を懐かしむ、後に残る者がけして幸せとは限らない、見送られる花が幸せなのかも ?

今宵、田舎の同級生達が4組、妻同伴で食事会をしている、1人づつ順番に私へ声を聞かせてくれる、まるで男涙の子守唄 !

京都では同級会の出席名簿が気がかりと、私からの連絡を待っている、

先般亡くなった友の亡骸に花を飾ってやった、

「京都の同級会へ連れて行ってやるからな !」「 村田英雄の  ♪ なみだ坂 を唄って聴かせるから !」

涙で曇る なみだ坂 高速道は、私に何を問いかけてくるか ?

番長を夢に見て、そして公言した男の勇気 ! 叶えられなかったがその精神は子供達に引き継がれる、残された妻と子は、その街で立派に生きている、私の弧線が震えるに違いない。

「J・N」 彼の仏前に逢いに行く、高速道 東へ  !?

 

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