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友情

友よ! ヒマラヤ杉よ

病気入院中の友を見舞った。

午後2時半、食後なのに点滴が仰々しくて痛々しい。 しかし、本人はいつものとおり淡々と私を迎えてくれた。

高校に入学してクラス編成、席替えから前え後ろになり 共に3年間を過ごして今日まで手を携えて来た友である。

25才から店を経営した私だが、同級生の結婚時期と 重なったことも有って、地元の友は殆ど結婚前、結婚後と 彼女や女房と一緒に来てくれた。

だから私はその妻達公認の信頼を得た同級生だと自負している。

前に見舞った時、看護師さんに食べ物についてゼリ-が 良いと聞いていたので早速持参した次第である。

点滴は小1時間、その間ふたりで間段なく語り合った、 昔の話、現在進行形、それは優しいお爺ちゃんの話でも あるが、病気を忘れて笑い声を上げた1時間だった。

難病で入院したが薬石効ありと、私が最も信頼するお寺の 病気平癒の御札の効もあって全快に向っている。

「必ず良くなって帰れるからな !」 私の励ましに笑顔が 洩れる、君でなく、ちゃんで呼ぶ本物の友である。

「Kちゃん ! 又来るよ !」 大阪の息子は敏腕弁護士、民事のエキスパ-トである。

この前の同級会は出席できなかったから、退院した後の夏 のお盆あたりを目処に同級会を開いてやりたい。

手のひらの砂金がこぼれないように大事に手のひらに包んで 妻と子や孫の待つ故郷の山里へ帰してやりたい。

共に学んだヒマラヤ杉が、病気平癒を願って待っている。

友よ !?

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