新しい組織編成が為されたようである、それを聞きながら
人間社会の限界を思っていた。
恣意的、贔屓の引き倒し、それは人間が感情の動物である以上
仕方のないことである、人はそれを派閥と言う。
もっとも、場面が逆の場合は別の展開となっていたはずなのだ、
人間に完璧はない、指導者にそれを望むのは所詮無理な話である。
そういうところで一旦幕が下りた。
新しい演目は、役者それぞれが考えて芸を磨けばよい。
電話が鳴る、四方八方から用事が舞い込んで来る、
その退場を待っていたかのように多忙な日々が始まった。
大丈夫ですか? 許可は何時? 決済の日程調整の関係で?
地鎮祭の予定が? 融資との絡みで? 司法書士の予定大丈夫?
様々な調整が必要で、身が幾つあっても足りない !
今月の予定は大まか出来上がった、別の申請は来月に回す、
開発案件どうしましょう? 8月に調整しましょうか ?
他士業者との打ち合わせ、同業者との役割分担、銀行への説明
役所との細かな打ち合わせ、時間が足りない。
それでも少しの時間の隙間をぬって、ぶらりとス-パ-に出向く、
電気店に顔を出して、書籍コ-ナ-に立ち寄る、いろんな本に目を
通す、これがすこぶる気分転換になる、至福の時間である。
仕事が一段落したら行きたい所がある、それも何箇所かあるのだが、
まず、一箇所決めた土地がある、ひとりぶらりと温泉旅行・・・
私は若い頃よりひとり旅が好きだった、見知らぬ土地で自分を見つめる
のである、かごの鳥のひと時の開放感、英気を貰う旅でもある。
今月は無理だが来月当たりどうか ?
それと忘れてはならないのが同級会、友が声をかけるのを待っている。
先日も「Sよ、まだか? 盆までにはどうかね?」催促が有ったばかり。
S学園同窓会も計画しなくちゃならない、故郷で待つ同窓生との飲み会。
卒業生が経営する居酒屋で、盛大にやりたいと思っている。
だから、この自由が何ともありがたい、
無役になったことがこんなにも楽しい日々をプレゼントしてくれるとは、
人生、男冥利に尽きる。
お天道様が笑ってら・・・。