大切な忘れもの 見果てぬ夢
忘れものといっても、モノもあるが人の場合もある、私にとって一番大事な忘れもの、ある娘さんのことである。
私は若い頃、純情ゆえに一途なところがあって普通一般のお付き合いのできない男だった、たまに肉親との相克を述べることがあるが、
還らぬ金銭と本当は助けてやらなければならなかった人に援助出来なかった後悔が我を苦しめることになった。
この事だけは母親を否定する結果になった「兄妹は助け合わなければならない!」この言葉こそ努力する者の足を引っ張り自立の妨げになってしまう、親として避けなければならない一方通行の教えだったのである。
私の人生では我が子に強制しない言葉となった、不平等極まりない。
その反面、頼った側が成功したと言う話を私は聞いた事がない、仮にあったとしてもいつかは倒産の憂き目にあう、そんな例は身近にもあった。
他力本願に逃げる者に成功の女神が微笑むはずはない、母親の無知、世間知らずが兄弟の亀裂を生んでしまった不幸な例である。
私が他人へ想いを向けるのは、身内に苦労させられた分他人様に助けられた、この感謝の気持ちがあるからである。
私は普通の人と違って情のある男だと思っているが反面一生付き合わないと頑なに突っ張る男でもある、喧嘩は一生の覚悟、我慢な男です。
軟弱そうに見える私をよく知るのは高校時代の同級生である、小中になると別れて過ごす期間が長いので理解できない事の方が多い、だから「お前が一番変わった !」と言われるのである。
私を理解する者は 、不思議 (でもないのだが) と体育会系の男達である、
「お前は振り上げたら必ず振り下ろす !」柔道部元主将、刎頚の友の言葉である。
普段、人より情をかける私だが、国難、亡国の瀬戸際に立たされたら髪振り乱すのはこの私だろう !
「国に殉ずる」
こんな私だから小事に動ずることはない、陰口叩かれて尚大笑い !
「あんたは分からない 」 目上の人の指摘である。
若い頃、ボクシングに勤しんだ知人とお茶を飲んだ時、話したこと、
「一発で仕留める技、沖縄空手独特の技を身につければ良い」彼は、笑ってうなづいた。
男とは見果てぬ夢を追い求める者、見果てぬ夢、遠いようで近い。
人によっては・・・近いようで遠い !
大切な忘れもの それは見果てぬ夢 !?