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( 戦わずして射抜く眼力 )
過去に出会った名人・達人、私の拙い経験と想像で面白いシナリオをお見せしたい。
眼力
「Sさん!初対面のA先生は後光が射していました」
ある武道の高段者B先生が大学の先輩A先生の!印象をこのように語った。
A先生は、その武道のトップに到達された人格者である、そう言うB先生も別の武道のその地方のナンバーツの位置にある人。
達人は達人を知る、
晩年は、人の話をにこやかに受け答える静の人に到達されたが、若かりし頃は幾千山千を乗り越えた剛毅な男だった。
大学の同窓生の集まりで私のとりなしにより挨拶を交わした場面のことである。
A先生とは大学卒業以来、亡くなるまで交友願った自慢の知人であったがB先生とは退職直後に出逢い交流の始まったご縁である、亡きA先生が仲立ちをしたようなものである。
振り返って見ると、彼の人たちにはある共通点が見える !目、眼のことである、私の好む言葉「眼力」
悪には正視できない「射抜かれる眼」善人には暖かい「慈愛の眼」 そこで拙い私の経験を重ねると、ある物語が浮かんで来る !
普段穏やかに低姿勢でご来店を待つマスターの私、怖いお兄さんたちが数名やって来てボックス席に座った。
オシボリとお水を盆に乗せてウェイトレスが注文取りに伺う、ここで傍若無人が始まる、他のお客さんの眉が曇る場面になる。
「キャア!」純情なCちゃんの悲鳴が上がる、客席が静まり返る、この後のマスターの役割が明日の命運を占う。
私の流儀、
ウエイトレス及びお客さんに(怖くないよ!大した男たちではないからね !)との安心感を与えるために、男達に気軽に声♪をかける、
それは、季節の挨拶でも良い、他の男達のことに触れるのもいい、相手に対してはウエイトレスへの悪ふざけをビビらない強さを敢えて見せるのである、ここで平常心が活きてくる、胆力 !
腰は低いが物怖じしない店主の腹を垣間見せる、平気だよ !
ここでも目がモノを言う !
おどおどしない、しかし、視線の先は全体を見通している、その落ち着きと目力の揺るぎなさ、
( この経営者は何者 ?) そこに彼らに届くマスターの噂 !もしかして腰の座った経営者では ?彼らに疑心暗鬼を生ませる、普段大人しい経営者だが眼の座りがいつもと違う ? これは ?
これからイメージの世界、虚構 ・・・
「もしもしお客さん ! 」マスターの瞳が動かない、ジッと
心の奥まで覗き込んで来る、相手の視線が脇に逸れた !
一件落着、これで2人のその道のプロが私と二人きりの時詫びを言った「ほんとうはマスターが怖かった!」
それで図に乗る私ではない、さらに丁重に言葉を交わして彼等を労った、人間関係の出来上がりである。
眼力、
相手の思考が止まる。
身体が硬直する。
意識を左右する。
行動の無力化。
私が実践する魔法の法則、
よくテレビなどで見かける宇宙人、想像の産物だが、彼等の眼にヒントが隠されている。
優しさと剛直な強さ !
この他星人と関わる時がきたら地球の終わりではないか ?私は相手に悟られないように眼の奥を覗き込む、心理を読み解く。
場合に拠れば意思を弱める、破壊することは控えているがイメージはいく通りにも机の引き出しに仕舞っている。
イメージ 眼力 !?