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人生

真面目一途

真面目一途

ある役所に約束した大事な報告が未だ出来ていない、親切な女性担当者のためにも一日も早く仕上げて届けたい、これが現在の切実な願いである。

身体の変調、肉親との別れ、それらが老いの身にのしかかって来た、それに甘んじている分けではないが、報告を済ませて担当者の肩の荷を解きほぐしてあげたい。

気力を奮い立たせて、責任を全うしたいと思っている、「Uさん!ダメですよ、それはあなたの仕事です !」ある事の甘えに普段親しくしている職員が苦言を呈した。

県の担当者と裏表のない意見交換、それは時に厳しく又優しく、灯火の消えない愛の鞭、余韻を残して役所を辞した。

次に向かったのは、となりの市町村、若い職員が身を乗り出して耳を傾けてくれた、私の思い浮かばない文殊の知恵、若さとは、時には冒険を伴うも、違法から逸脱するものにあらず。

「ありがとう!  助かったよ  !」

この数ヶ月、仕事ばかりで身の休まる暇がない、頼まれる内が花、もう一踏ん張り花舞台、舞台袖から声にならないヒイキ筋の眼差し、田舎芝居に酔いしれる「いよ! マルマのみかん屋!」

そんなこんなで日々多忙、ほんに仕事の最中倒れる運命か、それもまた人生、自分の欲はないが、してやりたい、助けてやりたい事どもはなんぼかある、それが男の責任感ではないか。

残してやりたいカタチあるもの、最後の大仕事、苦労かけたものなぁ   !

夜空から雨ひとしずく☂️  「お前ならやれる !」

真面目一途   !?

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