公園とサッカーグランドが一体となった桜の樹の下で
私はのんびりと子供達のサッカーを眺めていた、当時
は運動が苦手で全てにおいて劣等生だった。
その上、肝心な勉強もできないと来て毎日が憂鬱で
堪らなかった、
原因はいろいろ有るが、先輩の虐めが心にのし掛かって
全てに於いて無気力になっていた。
心に痛みが有ると勇気が持てない、気力が萎える、泣き
虫の典型になっていた、何クソさえも湧かないのである。
私の弱者への眼差しがここにある・・・
その突破口は高校へ入ってから、一緒に通学する仲間が
一番気の合う従兄弟Aと、そして中学3年の頃殴られたM、
彼は高校3年になると番長グループを形成するようになる、
そのMが常に一緒だったことが上級生達からの暴力さえも
避けられるのだから高校生活は面白い。
今振り返っても帽子にタオルを2枚詰め込んで山高帽状態
兄貴のトレンチコートを羽織って通学していた。
セピア色の写真をみると、粋がって肩をいからせた学生がいる、
在りし日の私である、バカな奴よ ?
そのくせ我らは女性徒にはからっきし弱かった視線さえも
合わすことが出来なかった、お婆ちゃんになったあの頃の
美女たちに冷やかされることシキリである、恥ずかしい !
サッカーグランドの子供達の躍動感が羨ましい !
私の運動神経の活動が活発になるのは空手道場のM師範との
出会いからである、
拓大空手部出身のM先生は、東京本部でも顔が効いていた。
兄弟子達数名は全日本選手権大会出場の常連だった、愛媛の
水準は高い、本部でも県出身の先生達が幅を効かせていた。
その後の別流派のM先生との出逢いが私の人生を変えた、
豪放磊落、明るい事この上ない、度胸の座った強者への対応、
男の鏡がここに居た私の精神がピリッと引き締まることになる。
コンプレックスが全て消し飛んだ、ようやく女性にもモノが
言えるようになった。
弱虫からの卒業だった、その経験が理不尽に挑み、弱者を庇う
男の誕生だったのである。
私が他の人と違うのは、硬軟織り交ぜた男達と話が出来る事で
ある、硬い者にはそれなりに、柔らかい者にはそれ相応に相手
仕まるのである、根底には「男とは、人を助ける者也!」
先生達との貴重な出逢いが、今日の私を作ってもらった。
全てに於いて「押忍」
しかし、あなた方に理解出来ない私がいます ?
一人きりの秘密がある、歌謡曲のレパートリーの広さです !
時に応じて演歌があり、イケイケどんどんロックが来る、
又、しんみりと叙情歌がある、様々な情景に応じて心を癒して
いるのです。
男って者は不思議です、何処かで憂さの捨て所がある、
それは、あなたの心への逃避かもしれません、受け入れて
やってはくれませんか、癒されたらそっと裏口から帰ります。
夕闇が辺りを包みます、孤独感の匂う男の後ろ姿 !
海峡越えた健さんの頬を伝う涙か ?
馬場の忠太郎の母恋子守唄か ?
灯りを照らしてやっておくんなさい !?
ひと夜 ふた夜の夢舞台
♪ 愛は花 君はその種子 都はるみ cover 千夜千曲
女性歌手に、勝るとも劣らない千夜千曲さんに
また、泣かされましたね!
若くして亡くなった兄がそこに立って唄っているようです、
巌も砕く男の心は、在りし日のあの場面に立ちすくんでいる。
平原綾香 愛は花、君はその種子~The Rose