虹(にじ)とは、赤から紫までの光のスペクトルが並んだ
円弧状の光。
太陽の光が空気中の水滴によって屈折、反射される時、水滴が
プリズムの役割を果たすため光が分解されて複数色( 7色 ) の
帯に見える。
雨上がりや、太陽を背にしてホースで水まきをした時などに見る
ことができる。
虹は英語でレインボー(Rainbow)と言う。
以前、私の別ブログで紹介した「峠を越えて」 の一節に・・・
> 頂上から街並みを見下ろすと見事な虹が出ていた、
その虹の右側の元に目的のお墓があるのである。
この虹 (にじ) ほど、子供心に夢を抱かせるものはなかった !
私の生まれて育った故郷は、西に海が広がり東を背に険しい段畑、
山林がそびえ立っていた。
登校途中、海と山の架け橋、七色の虹が大きく目の前に見える、
不思議な自然現象は、子供心に様々なフイクションを想定させた。
何年生の時だったか海岸線の道路沿い、海にはみ出た広場に出た
私は従兄弟の家が在る山の頂きに向かって、海から中腹にかけて
虹が出ているのを見た。
好奇心に駆られた私は、山に向かって無心に登った、目的地に到達
したと判断し、終着点を突き止めたと安堵した私に虹の欠片も見え
なかった、虹の尻尾さえ見当たらなかったのである。
そこには雑木林が鬱蒼と繁り、頬に心地よい霧雨が音もなく降って
いた、
少年の頭には少々の落胆と、しかし少しだけ謎が解けた達成感で
疲れは吹っ飛んでいた。
虹に対する期待感とレインボーファンタジーは、他の子供達に比べる
と違ったものになった。
七色の虹、大人になっての「七色の恋」夢は現実の前に不思議な
響きで鼓舞する事になる。
山から海への七色の虹、それは、少年の日に心踊らせたファンタジー。