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雑談

ふるさと  後輩との別れ  悲報

初夏の雲たなびく青空に問うている、
なぜ! 逢わせてくれなかった ?

可愛い後輩が亡くなったという !
それも、一ヶ月前・・・

貧しい家庭の6人兄姉弟で育った男、戦後朝鮮から
引き上げて来た家族である。

中学を卒業すると兄を頼って大阪に向かった、
鉄骨関係の仕事をしている長兄の元に落ち着いた。

数年して理由は判明しないがふるさとに帰郷した、
中学までは、おとなしい控えめな男、
故郷の港町で夜のバーテンダーの仕事についた。

長身で無口、その上精悍な苦みばしった顔は夜の
蝶には、たまらない魅力だった。

ひとりのあどけなさの残った女給さんが彼に惚れた、
女に初心だった男は彼女の虜になった。

同じ店では都合が悪い、それをきっかけに二人は
大阪に向かったのである、

再び長兄の元に落ち着いたが、家庭を持ったことで
責任感の芽生えた男は、奮闘して間も無く独立して
自分の現場を持つことになった。

・・・ ・・・

私は、ブログで度々述べているが
どういう訳か片親育ちの後輩が寄って来た、
一度に三人の後輩が私の四畳半にひしめいた。

ひとりだけ地元に残り、二人は共に大阪に向かった、

男たち二人は、不思議なことに大阪府寝屋川市に居を
構えたが、家庭事情と仕事との関係で交友はなかった
ようである。

昨日、悲報を聞いた事で分かったのだが、最愛の妻、
子供達と別れて別の家庭を持った、それが20年前、

私が、実家をついでいる兄さんから携帯番号を聞いて
度々電話したが通じなかった、数十年の時が経過して
彼の死が知らされたのである。

晩年は、寂しい境遇だったようで、彼の生まれた家も
跡形もなく取り壊されて雑草が生い茂っている。

♪ うさぎおいし かのやま ・・・
都会に向かった少年、青年たちが、悲しい時に偲んだで
あろう、ふるさと、

♪ こぶなつりし かのかわ ・・・
後輩の死に、人の世の 儚さを思っている。

「Yやん !」 独特のイントネーションで私を呼ぶ !
仲間の間でも、脇にいて遠慮がちに控える男だった。

私が可愛がった後輩は、私の人生に、少年の心に傷を
負わせたいじめっ子の弟だった、空手を習う原点 !

弟に罪はない恩讐の彼方、私は真摯な彼を受け入れた、

一度でいい ! 逢いたかった !
逢って長年の苦労の足跡を称えてやりたかった !?

「Yやん !」 ジッと私を見つめるその目から頬に涙が
落ちた ? そんな場面が浮かんでくる・・・

Y・N  野山を駆け巡った竹馬の友、そして仲間、後輩、
冥福を祈りたい、

「Y よ!」 小鳥たちの鳴き声が小さく遠のいた !

仲間との別れほど、心を打つものはない、辛いね !?

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