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雑談

子犬の鳴き声  草木も萌えて

「キャンキャン!」市役所の倉庫脇から子犬の鳴き声が聞こえて来た、
( しまった、捕まった!) 嫌な予感でその方向を見ると若い職員が二人
倉庫脇でかがんでいる、その足元から子犬の鳴き声がしていた。

その横で年配の男性がかがんでいる、3人とも立ち上がってお互いが
礼をしている、年配者の右手にはどうも犬のリ-ルが握られていた。

石垣で見えないがどうやら子犬をつないで歩いている、又職員と礼を
言って立ち去った、鳴き声が止んだ。

間違って捕獲された愛犬を慌てて受け取りに来たのか、又は善意で引き
取られたのか、どの道、いたいけな一匹の犬の命が助かった。
( よかった!) 私は安堵のため息が出た。「よかった! 助かった!」

昼の天上からぎらついた夏の太陽が照り付けている、どこかに置かれた
捕獲箱に捕まった犬は暑さと怖さで泣き叫んだか ?しかし幸運の女神が
現れて、名前だけ響きの良い動物愛護センタ-行きは免れた、「ホッ!」

真夏の河川敷は茹だるような陽射しが差し込む、河原の草木は今にも
萎れるように吐く息 切ない。

私が毎日散歩する土手の脇に数ヶ月前から鉄製の捕獲箱が置かれている、
毎朝、毎晩眺めて通るが箱の中まで草木が生えて犬が入ったのを見た事
がない、内心胸を撫で下ろしている。

正直目を光らせているがもし捕まる犬を無罪放免したら、これって罪に
なるのだろうか ? 今度お天道様に聞いてみよう ?

「代わりにお前さんが入るかい! 豚箱へ ?」
そう聞かれたらどう答えよう ! 「それまで寿命が有るでしょうか?」

お天道様の困った顔が目に浮かぶ !「出会ったことないけど」・・・ね。

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