空模様が少し心配だったが、
いつもより早めに起床して支度を済ませた、
日課の犬の散歩は、小便だけは近所の畦道で
済ませた。
「ウンチは帰ってから、させてあげるからね」
と、不信げに見上げるCCちゃんに声をかけて
家を出た。
十数分あまりで、がんセンターに着く、
早く来たつもりだったが、もう十数人の先客
(患者) が並んで居た。
だいぶ待たされる、
1時間半ほど経過、知らぬ間にウトウトして居た、
胸に下げたベルが鳴った、
若い主治医と女医さんが並んで座っていた、
目の前のパソコンを見ながらキーボードを叩いて
いる、
検査結果が伝えられる、
「異常有りませんでしたよ」
この先生は、
前回の診察及び検査の時もそうだったが、
ひとつひとつの言葉と態度が優しい、
余程、できた両親の元で育ったのだろう、
不安を抱えた患者にとっては、何よりも
嬉しく安心させられる主治医である。
一通りの説明の後、
私の私心を述べる、先生の目が輝いた、
又、お逢いしましょう、
私の名医、A先生。
病院から外へ出る、
今にも降りそうだった曇り空が、
爽やかな青空を覗かせていた、
禁酒が解けた合図だろうか ?
折々の私には青空が顔を見せる、晴れ男
もうひとつ、称号が付きそうである。
「命」
それは、人様の支えのおかげ、感謝である。