私はその男に負い目を抱いて今日まで過ごして来た、
それは私にとって遠い道のりだった、
彼の辛い時に寄り添ってやることが出来なかった後悔である。
その時の立場の違い、環境の激変で好む好まざるに関わらず
手を差し伸べることができなかった、男一生の不覚だった。
私の消えなかった懺悔と感激の再会を安易に語るには余りにも
勿体無い出来事だった、今だに余韻覚めやらぬ。
私Sの交友録を紐解いて見たい、
有ることで聡明な女性を指導していた、キツく叱責していた時、
蜂が飛んで来て私のおデコを刺したのである、滅多にない奇遇、
その場が突然爆笑の渦に包まれた、馬鹿な男がいたものよ ?
後日、変わった男がいると、一人の小柄な男が現れた ?
その当時、私の仕事場は不特定多数の来客があり、中には
イチモツ持った男どもが乗り込んで来る職場だったのである。
そんな類の男かと身構えたが、案に相違して先般の女性の彼氏
だと分かり、気さくな中にも思料深い好男子だと好感を抱いた。
青山学院大学を卒業して家業を継ぐため帰郷したところだった、
A・Yと名乗った、笑っているが目は据わっていた、 何者 ?
私の第六感が反応した・・・・・ ?
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