一段落したので近くの公園に出向いた、
気温は寒いものの穏やかな陽だまりが出来ていた。
数台の車と犬を連れて散歩をしている人達で
午後のひと時、公園は平和な佇まいを見せていた。
今日は、成人の日、
テレビでも美しく着飾った成人男女が溢れる笑顔を
振りまいていた。
青春真っ盛り、希望満載、
これからの道程は、千差万別、せめて今日だけでも
嫌な事を忘れ、幸せウエルカムで臨んでもらいたい。
入道雲の彼方から旅客機の轟音が響いてきた、
東に進路をとったJALの機影が遠く去って行った。
あの日の成人式は、ことの他さむく町を覆い尽くす
雪で震え上がった、
記念写真を振り返って見ると時代背景がよく分かる。
簡素な服装の新成人男女が、寒さにこわばる顔ながら
精一杯の笑顔を見せていた。
折り重なる四季の移ろいに、黄泉の国へ旅立った者も
多いことに気がつく、
人生は、陽炎、否 人生は、よろこび !
迎える道程は、
迎えた伴侶で社会情勢次第で、右左を余儀なくされた。
戦争直後と飽食の現代では社会の規範、常識が変わった、
どちらが幸せか、
戦争が終わって、後は復興のみのあの時代と、
アメリカによる保護のタガが緩むことで他国の脅威に
晒される現代では、その平和の有り難み、有難さが違う。
それを克服して行くのが、成人式を迎えた若者たち、
更に、次代を背負う国民なのである。
公園の樹々が入道雲を浮かべる青空からの陽射しで
輝いていた、
小鳥たちの嬉々とした鳴声があたり一面に響き渡っていた。
平和は、国民等しく甘受するもの、
されど、
同じく自力で守り抜く気構えを持つべきものでもある。
公園前の河川敷の笹が左右に揺れていた、
平和は自分たちで掴むもの、自分たちで守るもの。