暖かい陽だまりの昼下がり、懇意な空手のW先生より電話が、
「A先生を知っていますか ?」
新しく就任された伝統流派の愛媛県の会長の名前である、
あいにく私は存じない ?
ところが出身大学空手部と年齢を聞いて「あれ !」
兄弟同然に懇意にしている後輩の名前を伝えていたが
どうもその一級下の人物である、先般彼の実家のお墓参り
に帰った折、その話題を住職に振った。
振り返ること数十年前、
駒大空手部を卒業して実家の寺に帰郷した彼と後輩が私の
店にやって来た、
この後は個人情報保護法の手前語らないことにする。
何せ、懐かしい思い出が詰まっている、
その一緒に来た後輩こそW先生の語る会長だったのである、
W先生に仔細を語って聞かせると「ええ! と絶句した」
袖すり合うも他生の縁、いやそれ以上に懐かしい思い出が
??
世の中は、分からない、だから人の縁は不思議 ?
空手の世界で愛媛県の水準は高い、フルコン伝統流派共に
語るまでもない。
人の資格で、人の置かれた立場で、評価を下すものでは
ないが、人を知る、人に知られると云うことの価値を
再認識するのも無駄ではない。
陽だまりの中で、男女の出会いを振り返るのも楽しいもの。
会長先生の照れ笑いが浮かんで来ましたよ、 W先生 !
その住職の弟、釣りバカ日誌の浜ちゃんが妻と帰郷した、姪の結婚式のために、
夫婦交代で電話を掛けてきた、追憶のふるさとが蘇える、長い電話の始まりだった。
陽だまりの中で 思い出遥かなり。