白波は三崎へ向かって
ほんの15分経っただけで外は一面の銀世界に変わっていた、
楽しみにしていた少林寺拳法の浦田先生をお訪ねする日が
やってきた、その準備でフジグランへ入った僅かの時間の
変貌なのである。
( この雪では峠、大丈夫かな ? )
ラジオから高速道路の通行止情報がアナウンスされていた。
まあ! 行けるだけ行ってみよう ?
結局、その判断が正しかった。
海岸線伊予灘を右に見て走る、雨雲が空全体を覆ってその
境さえ覚束ない、国道沿いの波打ち際は白波が牙を剥いて
打ち上げて来る。
普段の穏やかな夕日の見える町は一変していた。
12.30 レストランJ H 店に到着、神野氏が待っていた、
2人で楽しい昼食、店内は8分方埋まっていた。
話題は多岐に渡る、約1時間、腹も満腹になったので
彼の車に乗り換えて一路三崎へ走る。
記憶の間違いでなかったら彼が18歳からの付き合いである。
現在正拳士五段、技術に関する話で私の興味を引いたのが
突きの威力に関する箇所である、
以前、空手の正道会館四国本部の二宮師範と会食の折、拳
の握り、その突きの威力( 破壊力 ) についてのウンチクを
伺ったが、不思議な類似点を神野五段が語ったのである。
強くなる者がマジ合う共通点と言うべきか、到達した極意
と言うことなのか、2人の武道家の意見は一致した。
然るに神野氏の突きを受けて見たが、その破壊力の差が見事
に実証されていた、伝統空手では考えられない基本である。
午後2時、少林寺拳法三崎道院に到着した、
姿勢を正して訪問を告げると、懐かしい声が聞こえて来た!
笑顔満開の浦田先生が玄関先に奥様と顔を出された。
浦田先生健在なり更に進化中、その後嬉しい話題が飛び出る、
私は、ある覚悟で出向いたのだが、逆に励まされて帰る事に
なった。
ある少女たちの言葉に先生感銘を受けられる、その対応が
素晴らしい、神野氏と驚くばかりだった。
以下、次項にて・・・