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思い出

男冥利  男の舞台

弱い者いじめには猛烈な怒りがわき、子殺しなど八つ裂きにしたいほど許せない 鬼の男、しかし、その被害者に向き合うと涙の止まらない弱い男に代るそれが己。

日本人は浪花節が良く似合う、粋がってどうする、弱い者苛めて何なんだ ! そこに流れるのは虐げられた弱者の悲しみ、そんな私が意気投合するのが又頑固者。

文系や体育会系は、涙が基本、弱者の痛みが分かる人間、私の交友を振り返ると 他の人では修復できない亀裂に合った男同士、ところが此方が意地を捨てて頭を 下げることで許される男の友情、私は何人もの友達をこうして掴んだ !

今回私は不思議な行動を控えている、それは女性に対すること、許すと云う大前提、 周囲の友が唖然と愕然とすること、まったく想定外 ! そういって驚くだろう。

今までそうして男の友情を育んだSの真骨頂になるだろう。

怒り金時 ! にも なるが、血を吐いて涙を呑む鬼神にもなる ! 私は、どんな相手も粗末にしない、金の無い貧乏人、身寄りのない孤児といえども、 人間に変わりはない、手を差し伸べることで立ち上がっていくのならそうしてあげたい。

されど世の中は利己主義で誠意の通じない人も多い、みすぼらしい人を見下げる 人間等限りなくいる、温情主義の私だがその見分けは出来る、ここ一番必要な時に 助けを得られない、それは自業自得、結局男の人情、男気が有るか無いかだろうね。

今回、ある役所で見事な人事を見ることになった、日頃、遠回しに伝えていたのに 本人が鈍いのか、横着なのか、結果は一まとめに総入れ替えになったそうである。

ある件で市町村の職員へ電話をした時、それを聞かされたのである。

むべなるかな ! 人を粗末にしたらいけませんよ見えられる人は、あなたの役所のトップに繋がる人かも知れません、 そのように冗談を交えて伝えたのに、それだけの器量だったと云うことになる。

見事に総入れ替え、民の怨嗟の声がそれだけ強かったと云うことになる。

こうなると同情する余地なし、私が若い時、故郷の町でヤクザから足を洗い金貸しに変身した人がいた、その金貸しが病院で息を引き取った夜、町の飲み屋街のあちこち から祝杯の歓声が挙がったという。

ひとりの人間の死に対してである、こんな人生をお前さんは好むかい、私は嫌だね !

男の舞台の幕が上がる、縁の下の力持ち、黒子で結構の弱き者が意地をみせるという。

ある晴れ舞台で、その証明が為される、Sの意見を聞けばよかった ! もう遅すぎるが  ?

良い話で幕を閉じる 本庁で昔話をしていた「Sさん、あなたの云う人に間違いありません〇〇課にいる から逢いに行ってあげて下さい!」

出先の小さな机で若い新人さんがふたり並んでいた、仔細は省くが、それから30年 の歳月が過ぎてこの日が来た。

午後5時半を過ぎている、躊躇する私に女性職員は始めて会う私なのに、そう言って後押ししてくれた。

上の階へ向い、ドアを開けた私の前に端正なス-ツ姿の男性が作業着姿の民間人と向き 有っていた、そばの職員に「Wさんいらっしゃいますか ?」

その言葉と同時にその人が私に顔を向けた、戸惑いと笑顔で・・・ 私の目当ての人である、感激の再会 !「Sさん、お元気で、30年ぶりです」 その人が、総入れ替えになった課の課長に配属される。

「Sさん、・・から居ますので来てくださいよ !」 人の縁の不思議なところ、あの昔心細そうにしていた青年2人、私はよく声を掛けてあげた、 もうひとりは地方局の課長から本庁にご帰還、そしてこの人は花の課長席に 今回、座る。

人生の彩の不思議なところ、涙の出る感激を味わせて貰った、男冥利に尽きる、男の舞台の幕が上がる   !?

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