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日常生活

かあさん

悲しい知らせを知ったのが少し前>

今日こそは、お母さんに逢いに行こう、
90歳近い年齢になられた筈である、頭は ?

私が分かるだろうか、会話は出来るだろうか ?
歳を取ってからの2年間は、身体の変調は予想し難い。

先に、長女のHさんのお宅にお邪魔した、

申し遅れたが、私Sをこよなく愛してくださった
山の親父さんが2年前の冬、不慮の死を遂げられていた。

「なあ! Sさん・・・」 夫婦ふたりして私を可愛がって
下さった。

Hさんと後からご主人もご一緒に積もる話に身を乗り出した、
私、Sにとって、父母のごとく甘えられるご夫婦だった。

Hさんの長男は、県内有数の会社で活躍している、副部長に
出世していた、いまだ独身、花嫁候補がわんさといるに
彼は見向きもしない。

山の親父さんの遺言 「孫の嫁さん 頼む」 Hさんとて同じ。
午後3時半、親父さんの山の家に向かった。

何と運の良いこと、長男のYさんが農薬散布の準備をしていた、
ヒノキ作りの豪邸は、私が手続きのお手伝いした家である。

懐かしい、久しぶりの再会だった、大学ではボクシング部のツワモノ、
今は、巨大組織のサラリ-マン、「親父さんに似てきたね ?」
H姉さん、含み笑い。

待つこと30分、待ちに待ったお母さんのお帰り、介護施設の車で
ご帰還である、

玄関口で娘と話す言葉はしっかりしている、胸を撫で下ろした。

娘のHさん・・・「Sさん来てくれたのよ!」
「Sさん来てくれたの・・・」 感激の再会はその後に来た。
「ママ! お母さん!」 その手は節くれだっていたが暖かかった。

相変わらず明るい かあさん、元気で良かった、少し目じりが滲んだ。

楽しいおしゃべりが小1時間、
山の幸 デコポン (果実)  キャリ-一杯 頂いた、

そのキャリ-は、「親父さんのおすそ分けで貰います・・・」
かあさんとHちゃんに見送られて山の家をあとにした。

大変な役をおおせつかった、孫のH君のお嫁さん探し 
( 親父さんへの親孝行、これはやるしかない。)

県内花形企業の副部長さん、仔細は省くが、これがドラマ-に
なるほどのユニ-クな男、どうなることやら・・・? 

以前、龍馬と形容した男である、再会が待ち遠しい。

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