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日常生活

6月の花嫁

難儀な相談がありましてね、さすがに唸りました。
真面目そうな事業家で若くして県都に出て来た人。

その物腰で風雪を読み取りました、騙す事よりも
騙される事の方が多かった人なのではないか ?

そう思わせられる人だった、間に立つ人が懇意な人
だったので尚身を乗り出して事情を聞かせて貰った。

周囲の反発を受けての事業展開である、こちらが
正直であっても相手が欲の皮の突っ張った人ならば
善意が空回りする。

人間社会では何処にでもある障害、 大変だね !
という事で役所の担当に電話をいれた。

おとなしそうな人だけど説明がいろいろ変わりまして
担当職員の弁・・・?

あんたが怖い顔して応対するから怖かったのよ・・・
冗談を交えて言うと、いえいえそんな ・・・?

まあ! 詳しく聞いて出向きますからお手柔らかに ?
お互い笑って受話器を置きました。

生きる事、仕事をするという事は、かように困難が
伴う事、

あなたは何処に憂さを流しますか、それを受け入れる
人が果たしていますか ?

あの露路の小さな一杯飲み屋で、オツマミ一品コップ
酒傾ける人が居ましたが、もしかして ?

あなた ?

帰る家はありますか、お帰り、仕事どうだった ?
優しく迎えてくれる人はいますか ?

ジュンブライド、6月はお父さんが愛しい娘を送る月、
居酒屋で鼻をすすって泣いていた隣のお客さん、

もしかして
近づくその日に、萎れる花嫁の父だったのでしょうか、

両家の食事会が終わって、
一本の電話がかかってきました、

食事会のお礼と、娘を託す父親の深い愛、
言葉の中に、嬉しさと寂しさを湛えたジュンブライドの
父親だった。

人の心は、親子の情愛は、時を隔てても変わる事はない。

物事を善意に捉える人に、幸せは近寄って来る。

柔らかな陽射しの中にねぐらへ帰るカラスの姿があった。

今日も、幸せだったね !?

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