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日常生活

一息ついて

役所の用事を済ませた、次の予定までには時間がある、
郊外の喫茶店に入った。
昼時を過ぎた店内はガランとして客はいなかった。

天井から軽音楽のトランペットが賑やかである、
調べ物に没頭しているとその音さえ気にならなくなる。

大きなガラス窓から望む緑の山肌は雨で煙っていた。
一山超えると又次の山、人間の生き様は多種多様である。

お祭りの終わりを待っていたように、仕事が入る、
頭の整理が必要だね ?

時は、その歩みを待ってはくれない、何故か急がせる、
時間の概念は、その時々のリズムで違ってくる、年齢の
如何で微妙に違いを見せる。

少し急ぎ過ぎたかな ?
一度、歩みを止めて思索の時間が必要かもしれない。

見知らぬ土地に哀愁を感じる、
現実逃避ではないが、冒険心が頭をもたげる。

今、抱えている仕事が一段落したら、旅に出るか ?

既成の枠にとらわれない、知らない世界が沢山ある、
私たちは狭い世界だけで右往左往、それがよく分かる。

ボーイング7○○国際線パイロットの知人が連絡をくれた、
「人生の垢を落としに外国旅行でもしたら ?」

亡くなった従兄が亡くなる数年前にフランス滞在の息子の
招きでモンブランに登った、病床の従兄がその喜びを
語ってくれた。

そうだな、 一息つくか ?

気がつくと喫茶店は、年配の男性客が2人、若い女性客が
1人、静かに珈琲を味わっていた。

窓越しの雨脚が激しくなった、
携帯が鳴った、待ち合わせの顧客からの電話だった。

・・・・・

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