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友情, 思い出

遠い日の思い出 海峡

彼らは社会の片隅で必死に生きていた、まだ民族差別の残っていた時代、私の小さな店に一人で又何人かで寄ってくれた。

親しくなる程に彼らは胸の内を吐き出してくれた、青年同士の触れ合いに彼らの親も寄って来た。

底辺で生き続ける人もいれば莫大な財産を築いた、人もいる、松山へ転居した事と、私の貧乏生活が長く続いた事で夢を語り合った交友は途絶えた。

このように大多数の庶民はお互い同士、民族の壁を乗り越えて付き合った、日本人と変わらぬ情の交換は、私の胸の奥に大切に仕舞われている。

国と国の争いは、国のかじ取り役、指導者の資質によるが、学歴優秀組が、それぞれの領分を忘れて高望みし、謙虚さを忘れて相手を敵視する。

そこに民族の宿痾が首をもたげて不埒な野心を抱く、日本と韓国の解決できぬ構造が果てもなく続く事になる。

「Sさん、歳は関係ないですよ? 思った時から頑張れば良いんですよ   !」 不遇時代、私の愚痴に彼は反論した   !

「私の知った人は、60歳過ぎてクズ拾いから始めて今は莫大な財産を築いています   !」

彼は、私を励ますように語り続けた・・・仕事の悩み、人の良さで、ヤクザの無心にも断れない !

最初の結婚は失敗したが二度目の妻は日本人、その子供の誕生を彼は心底喜んで狂喜した   !

強い面と弱い面を持った彼は酒の量が増えて最愛の家族を残して旅だった、 若くしての旅立ちだった。

私の事を、マスターとは決して言わなかった彼は、いつも「Sさん  !」  と言って立ててくれた  !」

涙で煙る青春の1ページ  !

日本と韓国の軋轢を聞くほどに、あの日、語り合った友を思い出す   !

今、私が思う事は、海峡をまたいで両国が仲良くできれば言う事はないが、多分そんな未来は来ないでしょう   ?

韓国、北朝鮮よりも更に巨大で野心を納めない中国の台頭は両国の将来に影を落とすでしょう   ?

その時、両民族の関係は最悪になる、私の予想が当たらない事を願うが、現実は坂道を転がって行くだろう   ?

その時、私達はもうこの世にはいない、可愛い子孫達の阿鼻叫喚は見たくないものである。

国と国の争いは、所詮戦争、内乱に行き着く、好む好まざるに関わらず戦う運命になる、悲しい事だが仕方がない   ?

情をかけて見逃せば「返り討ち !」相手を◯さねばこちらが◯られる   ?   

庶民同士は優劣に関係なく仲良く手を携える、そんな未来は来ないものか   ?

遠い日の思い出に、友の困惑した笑顔がある、

「S さん、辛いね   !」

彼の残した愛し子は、日本と韓国双方の血が通っている       !?

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