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日常生活

ふるさと 愛しの里

ふるさと        愛しの里

暦から田舎で行われる行事がある、朝起きると外は雨、これは困ったな  ?そう思いながら2時間の所要時間で故郷に向かう。

伊予灘はそれでも温かく迎えてくれた、シーサイドの駐車場はまばらな車両で静まり返っていた。

姉の家に着くと先ほど激しかった雨が小降りになって、お天道様の優しさを身をもって味うことになる。

納骨は親族の都合で延期になったが墓参りは予定どうり行われた、足を痛めた姉を気遣い支えて甥と坂道を降った。

その時、不思議なことに私は姉でなく母の手を引いているような錯覚に陥っていた、もう随分前に亡くなった母である。

頭の白髪、腰の曲がり具合、私は母の手を引いていた、まるで母の化身  ?   本当は一人息子を亡くした悲しみの姉の姿、見かねた母が黄泉の国から舞い戻って姉に寄り添っていたのかもしれない。

今回の帰郷は、私に生きる力を貰ったような気がしてならない、頑張る私に何かを伝えたい母の慈愛を感じる故郷への道だった。

それを伝えると姉の目に涙が溢れた、共に真面目に生きた姉弟である。

摘み残しの温州みかんが赤みを増して励ましてくれたようでもある。

故郷の師走の風が頬を撫でる、知らぬ間に雨はやんでいた。

墓前に佇む3人の前で線香の煙が嫋やかに雲間を目指してのぼっていった。

同級会名由来の「かぶ島」が眼前に霞んで見える、同級生達が、土のない岩礁に松を植えた「かぶ島」手作業した友の内3人は黄泉の国へと旅立った。

故郷の海は、いつ帰っても優しい、みかんの採り入れも終わり我が故郷は令和2年正月の準備に入る。

雲間から西日が射してきた、愛しのふるさと  真網代  !?

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