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思い出

ご先祖様 勢ぞろい

行政書士の仕事が多忙を極める中、別の仕事でも緊急を要してきた、
関東地方に在住の人とのやりとり、電話でありFAXそしてメ-ル。

期限が迫って追い込みで寝る間もなし、程よい緊張感が心を酔わす。
8月に入って予定が目白押し、昨日は炎天下の元、申請地の写真撮影。

社長陣頭指揮で汗だく、ふうふう言いながらの奮闘中、ご苦労様 !

山梨より美味しいブドウが届いた、早速お礼の電話・・・

「届いた ? 無理をしちゃ駄目だよ !」
優しい言葉だ、持つのは友、竹馬の友 ! ありがたいね。

今日の土曜日は、家で缶詰、遅れている書類の作成と整理に没頭、
お盆月は何かと忙しい、公的分野が目白押しでプライバシ-は後回し。

合間をぬって電話の応酬、メ-ルが飛び交う、
お中元の手配もどうにか済ませた、冷蔵庫が満杯だよと悲鳴をあげて
いる、

少しづつのお裾分け、私は貰う事よりあげるのが好きな人間、
これは、亡くなった親父の遺伝子、だから交友関係がすごかった。

年賀状の数で親父の偉大さを感じていたものである。

お盆には、あの世で暮らす親族一同が、こぞってこの世に里帰り、
ふるさとのお仏壇には、入りきれないご先祖様が勢ぞろい !

顔の分からない御先祖様がいる ?

「あなた様は、何時頃のお方様ですか ?」
「元禄の赤穂浪士の討ち入りを噂で聞いた年に死んだのさ !」

「ええっ! それは又 ?」その横で静かに控えるご婦人がいる、

「あなた様は ?」
「幕末で勤皇の志士達が京都で密約を交わしていた頃なの」

「ところでどうして我が家の身内なの ?」

「土佐は坂本龍馬の 乙女姉さんに子守をしてもらっていたが
年頃になって宇和島藩のあるお庄屋に嫁いで来て、そのご縁」

私の5代前の先祖が、そこから養子縁組でふるさとの村にやって
来ていた、それで納得。

それにしても、にぎやかだ・・・
「何 ? 何だって !」突然!甲高い声で叫ぶ御先祖様がいる?

「今、何処だい ! 何処にいる ! 何 シベリア ?」
太平洋戦争終戦、シベリアに抑留されて其処で亡くなったご先祖様、

ご先祖様たちの会話は、全てテレパシ-、時空を越えて瞬時に意思が
通い合う !

「地球って狭いね、冥王星を通過中の米航空宇宙局(NASA)無人探査機
ニューホライズンズに搭乗のご先祖も居るぞ ?」 

何故 ? その理由は聞きもらしたが製造に携わった技術者に国際結婚を
したご先祖様の末裔が居るそうな ?

8月程、忙しい月はない、てんやわんやの大賑わい、
「今、あの世に来ても座る椅子がないぞ、まだ 来るな !」

あの世の親族会の総元締めが威厳を正して諭される、
「ははっ、御意にござりまする。」

私の祖父 祖母 両親 兄弟姉妹は、うしろの方で待機していた。

特に 私を可愛がってくれた 隠居の ばあば が 嬉しそうに笑っていた。

梅雨明けの空に飛び交うテレパシ- どうりで青空に光の筋が飛び交う筈だ。
 

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