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フィクション

ヤマトとサクラの物語

ヤマトとサクラの物語

UFOに拉致された二人の数奇な運命  ?

米国防総省は、海軍パイロットが「未確認飛行物体」に遭遇した模様の動画を公表した、今までにないことである、さすがの国防総省でも宇宙人の存在を認めざるを得なかったのだろうか。

昭和から平成に代わって15年が経過したその年の夏、異変が起こった、ある地方都市に住む2人の若いカップルの消息が突然途絶えたのである。

その日は、花火大会が行われる日、夕方にはまだ時間があるので2人は港の貸しボート乗り場へと向かい、数隻の先陣の後を追って灯台のある沖合に向かった。

❤️

銀行マンの先輩と後輩、二十歳と十九歳のほやほやカップルの2人だった、その日は彼女の19回目の誕生日、本物の結婚指輪ではないが、それに見劣らない可愛い指輪だった   

「嬉しい !  ありがとう」 彼女の目に嬉し涙が光った。

1時間ほど経過した頃2人のボートは他のボートよりずっと沖合に浮かんでいた、少し風が出たようで、2人乗りのボートが大きく揺れた。

「もう帰ろうか  !」彼の言葉に彼女は頷いた、もっといたいような気持ちだが花火大会の時間が迫っていた、彼の右腕が大きく櫓を漕いだ、

港へ向きを変えたその時だった、西方の空から小さな物体が猛烈なスピードで向かって来るのが見えた。

日頃見慣れた飛行機やヘリコプターとは違いラムネ菓子「TicTac」のような飛行物体だった、「アッ !」2人は期せずして驚きの声を発した・・・

・・・2人の消息が途絶えた、

北朝鮮拉致問題が日本社会の不安を仰ぎ立てていた時代でもあった、警察始め各行政機関、住民総出で捜索がなされたが2人の行方はようとして判らなかった。

今回、米国防総省の発表を得て、驚愕の事実が発覚する、そのUFO動画を検証したNASAはじめ宇宙関係に携わる科学者がある現象に着目した、

UFOらしき乗り物に、その窓越しに2人の人間の姿が映っていたのである。

化学の粋を集めた技術の結果、奇跡が起きたのである、早くに白人ではない、東洋系の若い男女であると推定して、同盟国へと調査が依頼された、日本の政府及び警察庁へと照合がなされた。

米国防総省へ特定失踪者の名簿からヤマトとサクラの身元が報告された。

UFO撮影から7年の歳月を経ている、2人の生存が絶望視されるのは無理ではない、政府、関係省庁、家族の心痛は頂点に達していた。

その裏で2人の悲しい物語は、他の惑星を繋いで続いていた、擬似地球   ?不可能と思える宇宙空間を跨いで2人の命は生き永らえていたのである。

そこは、幸福な園にあらず、コロナウイルスで翻弄される地球に似た独裁者が君臨する悪魔の星だったのである。

ウイグルもチベットも、更に工作も頻繁に行われ、善人の住みにくい地球型惑星だった。

その事は、 まだ米国防総省さえ知る由もない、未曾有の推論がスクリーンに映し出されている   ?

2人はそこでは研究材料、地球に住む哺乳類に等しい存在でしかなかった、辛い拘束された生活の中で唯一つの支えは2人の愛の証、男の児「タケル」の誕生だった。

しかし、その星の掟、男の子は十歳、女の子は十五歳になると他の惑星に強制移住が義務付けられていた、それは、工作員の任務に就くため、スパイ活動養成教育の一環。

「 せめて地球に送られるなら嬉しい   !」諦めからの悲しさである。

2人は2度と地球へは戻れない覚悟が有った、その7年の泪の歳月で覚悟を強いられたのである。

例え工作員で有ろうと、息子タケルを地球へ行かせてやりたい  !

涙で霞む父母の住む地球、そして愛しい日本の国、そこへタケルを行かせたい。

🌸

あの星々のはるか向こう、愛しの地球、飽食に開けくれる人間達にその限りある有り難みは分からない、ヤマトとサクラ    ほかに無数の失踪者がいる。

あの北斗七星、天の川銀河、悠久の宇宙に漂う地球は更に小さな存在  !

地球の指導者たちよ、彼方が持つ野心は、他の惑星の存在者にこそある、いつの日か、侵略軍を率いて宇宙軍が襲って来る明日を覚悟せよ     !

足元の欲望の前に、その覚悟は持ち得ていないのではないか   ?

明日のウイグル、チベットは、地球の独裁者が辿り着く道なのである             !?

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