君は彼女を守れるか
男同士の争い、そう喧嘩の場面を振り返ると面白いことに気がつく、喚きあいながら殴り合う者同士がいるかと思うと、黙って無言で相手するツワモノがいる。
恐怖に引きつって言葉が出ない者は論外として、性根の座った者ほど無言で相手する、結末は一瞬でケリがつく。
武道で鍛えた者は別だが、普通の喧嘩慣れぐらいでは顔面と腹部の攻撃時の衝撃はどうなのか雑談の中で空手の師範に聞いたことがある。
「Sさん、顔面は一種の脳震盪を起こすから本人は楽だが、腹部への攻撃は後が大変だ、もがき苦しむよ !」
そう言えば道場での稽古を思い出せばすぐ分かる、常に突き蹴りを直接当てているフルコン道場生の場合はそれほど痛みは感じないと思うが、伝統流派でも常に稽古では当てているわけだから痛みに慣れている。
それ以外の者は、街中での実戦で手痛い目にあっていることになる、無謀な喧嘩がどれほど後悔するものか、以後のために彼ら無頼漢こそが武道家に叩かれ、地べたに這わされる経験が必要なのだ。
手痛い目にあわされた経験のない無頼漢は、普通の市井の人に牙を剥く訳だから無辜の被害者を出さないために飛んでくる火の粉を払う正義漢がいても良いのだと思う。
その意味でたまには実戦をと私は説くのである、
街中で、夜の裏町で、粋がって善良な若者へ牙を剥いた無頼漢が腕自慢の正義漢にノックアウトされる場面があって良い。
彼らとて、意気がったままで、戒めがないと、いつか命を捨てる参事が起きないとは限らない、武道家と談笑しながら彼らの実戦経験を聞きながら、私は持論の正当性を確信している、無駄な争いが救われる為に。
今日も亡き同級生の奥さんと久しぶりに電話でお話しした、
今春、国立大へ入学した孫の話になった、
高校野球の名門高で彼は正選手を務めたが大学で続ける気は無いという。
私は少林寺拳法を勧めた、浦田先生はじめ少林寺拳士達の雄姿に敬意を表するからである、その大学にも伝統を引き継いだ少林寺拳法部がある。
スポーツマン華やかりしかったおじいちゃんも天国で喜ぶに違いない。
男は正義の武器を持つことだ、あれやこれやの屁理屈はこちらの弱さを期待する相手の常套手段、彼女を屁理屈三昧で守れるか ? 暴漢に辱められてからでは遅い。
世の中の不条理をシカト目を開けて見ることである、世界へ目を向けよ。
あなたは彼女を守れるか !?