風の風景
街外れの街路樹が声をかけてくれる人もなく秋行く風に揺れていた。
人々の行き来を眺めている街路樹なのに気のつく人はいない、
「振り向いてよ!」まるでそんな声が聞こえるようで私は立ち止まった、そして街路樹を見上げて声をかけた。
「誰も振り向いてくれないの ? じゃあ淋しいね !でも大丈夫だよ!」
心なしか嬉しそうにその枝を震わせてしがみつく枯葉を舞い散らせた。
私はたまに道行く人に視線を向ける、何気なく、素知らぬふりして、嬉しそうな笑顔は少なくて、無表情に、やや悲しげに、憂いを見せて顔をふせて歩いている。
どんな家庭だろうか ?
健康は、経済的には、仲睦まじく出来ているだろうか・・などなど !我が身の苦労を忘れて他人のことを心配して覗き込む自分がいる、
師走に向かう人々の胸中は複雑である、、まず武漢コロナが重くのしかかる、それに伴う経済不況、食卓の料理が心なし貧素になった。
子供達の笑顔がなくならないことを願う、明日に向かって大人たちの責任は重い。
「日本は日本人の国、国民に忖度しても反日国家に媚びないこと !」
政治家の責任は重い、それ以上に官僚と経済界の指導者たちの愛国心は大丈夫ですか、大丈夫と思いたいが ?
無くなって知る物のありがたさよ、それが国家の衰退、消滅ならばこれ以上の不幸、先祖への裏切りはない、何代にまたがってその責を負うことになる。
道行く風の風景、私はふっと立ち止まって街路樹にそよぐ風を追っていた。
人々の笑顔が戻り増えることを願って。
自分の殻に閉じこもらないこと、人は助け合うところに幸せがある !?