真実は時間の経過と共に現れる
「Sさん、実はこうだったのですよ?」
胸に納めた秘め事は、その人の胸を叩いて止まぬ。
貶められた善人の無念さが想念としてその人に届く。
人間の理性で紐解けぬ不思議な現象である。
人は、立場によって心為らずも嫌われる事もある、
性格ゆえに対立する事もある。
憎み憎まれ、挙げ句の果てに殺意を抱く人も現れる、
それが、世情を騒がせる事件として表面化する。
悲しい事ですね、
私は、友の家族の忘れられない悲劇を間近に見た、
何の落ち度もないのに通りすがりの薬物中毒者の蛮行
によって、命を散らされたのである。
友の悲しみは終わる事なく続いた、胸掻きむしられる
想い、それは悲痛という言葉でしか表せられなかった。
20年と云う気の遠くなる歳月と新たな命の誕生を迎え
た事で、ようやく薄まりを見たかのように感じている。
加害者の人権のみを擁護する、人権派弁護士、軍団?
私は、欺瞞の何物でもないと彼らを否定して認めない。
そこには悲嘆に暮れる被害者家族と物言えぬ被害者へ
の温もりがない、法の無情を感じるのがここにある。
真実は時間の経過と共に現れる、それが、裏切られる
時がある、冤罪と云う取り返しのつかない仕業によって。
人間の限界がここにある、
ただ、私が注目するのが加害者のそれからの歩みである、
刑に服して刑期を終えるか、又は死刑と云う極刑で処断
されるか?
最悪は逮捕されずに逃げ得で、社会に埋没する加害者の存在
である、
彼らが最後まで地獄を見ないなら被害者が余りにも惨めでは
ないか。
罪を犯した者の再犯率は高い、更正が期待できないと云う
現実を直視するべきである。
寝屋川市の中学生殺人事件の犯人がまさにこれである。
しかし加害者達のその後の人生を見る事が出来るなら何処か
では天罰が下るのではないかと思う。
殺人を犯して、刑期を務めた男がいた、その晩年は胸の病で
苦しむものだった、本当は罪の意識に苛まれ心の病に陥った
苦しみだったのかもしれない。
神は、刑期を終えた事だけでは許してくれなかった、
更に、
終わりのない心の苦しみを与えたような気がするのである。
因果応報
「己が為した行為の償いは、己自身の身で償う」
当たり前の処罰が当たり前に執り行われる社会で有りたい。
友の子息のご冥福を祈ります。
黙祷
合掌